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癒しのおすそわけ~Vol.2 調理場という戦場

癒しのおそす分け、2回目は料理人である斉須 政雄さんの「調理場という戦場」です。

あらすじは料理人として20代前半~30代の半ばまで、フランスで武者修行をした際の奮闘記である。

この本を手に取ったきかっけは「あちこちオードリー」「ゴッドタン」などで知られる、TVプロデューサーの佐久間 宣行さんの著書「ずるい仕事術」の中で、ご本人が感銘を受けた本として紹介されていたからです。

本書は"癒し"というテーマからは少しかけ離れますが、生きるうえでの姿勢を正してくれる1冊となっています。

ここからは本作の中で印象に残ったエピソードいくつかを紹介します。

パリの三ツ星レストラン「ヴィヴァロワ」オーナークロード・ペイローの人柄

斉須さんがフランスに渡ってから三つ目のお店「ヴィヴァロワ」のオーナー、クロード・ペイローさんは、まさに理想の上司である。

エピソード①
従業員がペイローさんにお礼を言ったさいに放った一言

「ありがとうはわたしのほうだ。わたしのために働いてくれているのだから、ありがとうは、わたしだ」

このセリフを恥ずかしげもなく口に出せる真っ直ぐさが尊い…

言われた側からすると「この人の為に頑張ろう!」と自然とモチベーションが上がりますよね。

エピソード②
お客様が料理を褒めてくれた際に、厨房まで連れていきシェフを紹介

自分の手柄にするのではなく評価されるべき人をちゃんとたてる。

エピソード③
掃除や買い出しを率先して行う

ペイローさんは普通ならキャリアが浅いポジションの人がするような雑用を1日中こなしている。

あくまで自分は裏方に徹してシェフ達が働きやすい環境を作る事に全力を注ぐ。

私がペイローさんに惹かれる理由は上の立場であるにもかかわらず、黒子に徹する姿勢である。

また、「ヴィヴァロワ」というお店は役職やポジションに捉われていない事から、非常に合理的な組織だと感じた。

どうしても組織になると縦割りで役割がはっきりしている分、自ら遂行出来る業務でも「自分の仕事ではない」と実行に移さないケースが多く見受けられる。

これでは個人としての仕事量が無駄に増える事はないだろうが、組織単位で見た際に結局誰かにしわ寄せがきてしまう。

自分の業務範囲でなくても出来ることは受け持つ姿勢を持つことが、合理的な組織への第一歩になる。

とにかく実行する

斉須さん自身、日本で料理長としてお店を受け持つ際に、経験不足や金銭問題などを理由に不安や迷いが生じたそうです。

しかし、必要なものを持っていたって間に合わないことがあり、とにかく行動が先

そう考えお店の料理長を務める事を決心した。

何か新しい事を始める際にまず情報収集しますが、調べれば調べる程マイナス面にばかり目がいってしまう。そして、最終的に実行できなかったという経験ありませんでしょうか?

私自身、下調べをしていくうちに
「本当にこれをやりたかったんだっけ?」
「意外とお金と時間が掛かるな・・・」

とやらない理由を見つけては断念した経験が何度もあります。せっかく自分の引き出しを増やすチャンスを潰してはもったいない。

だから、新しい事に挑戦する際の姿勢として

意識を変えて行動する→✖️
行動を変えると自然に意識も変わる→○

情報収集は最低限にしてとりあえず行動する

意外とやってみたら不安視していたが、杞憂で終わる事は皆さんも経験上あると思います。

あれこれ考えチャンレンジできない事に悩んでいる方は、上記の2つを心掛けてみると良いかもしれません。

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