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「想定外の窮地」でこそ見えるもの

2010年2月を思い出しました。

世界最大のプロレス団体・WWEで組まれたタイトル戦。王者のジ・アンダーテイカーが入場する際、演出のミスで大きな炎に全身を包まれたのです。

さすがに驚いたのか、テイカーは珍しく小走りでリングイン。しかしその後はいつもの不気味なキャラクターを崩さず、多人数が特殊な金網に入る「イリミネーション・チェンバー」を最後まで闘い抜きました。

後日、胸にやけどを負っていたことが判明。美談にしてはいけませんが、メインイベンターの責任感の強さとプロ意識の高さを学びました。

そして先日の新日本プロレスでおこなわれた6人タッグマッチ。「Just 5 Guys」の金丸義信選手が入場時にリングへ滑り込む際、左ひざを負傷しました。動画で見た感じだと、空足を踏んだのかもしれない。

ただならぬ様子を察し、対戦相手である「ハウス・オブ・トーチャー(H.O.T)」の高橋裕二郎選手は攻撃をストップ。

金丸選手がセコンドに抱えられて退場すると試合が再開されます。H.O.TのEVIL選手がSANADA選手を痛めつけて「勘弁してくださいって言え、コノヤロー!!」とマイクアピール。すると第1試合に出ていたDOUKI選手が駆け込み、パートナーの代役に名乗りを上げました。

1日2試合をやり遂げたDOUKI選手を称えたい。見事でした。加えて彼が準備を整える間をマイクで繋いだEVIL選手と攻撃を止めた裕二郎選手にも拍手を送りたい。

↓が欲しくなりました。しかしオンラインショップでは完売。

まだ王者になっていない挑戦者が戴冠記念グッズを作るのは前代未聞です。普通なら誰も見向きもしない。すぐに売り切れたのは、多くのファンが今回の件でEVIL選手のプロ意識の高さを見直したからではないでしょうか。

想定外の窮地へどう対応するかでその人の真価が見える。やはりプロレスは人生の縮図ですね。

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