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月始:映画は家で見るもの。〜セブン〜

映画は家で見るもの。~セブン~
※ネタバレを含みますのでお気をつけてください。

全然グロくないし、トラウマにもならないよ!


7月7日は七夕。
ということで、今月の「映画は家で見るもの」は“七夕映画”にしよう!
と思ったのですが、どうやっても七夕映画が思い出せない…
思い出そう、思い出そうとした結果
今月の映画は「セブン」になりました。
そうです7です。7繋がりです。

 モーガン・フリーマンとブラッド・ピットのW主演。
キリスト教の「七つの大罪」をモチーフにした猟奇的連続殺人事件を描いた作品。
1995年の映画なので、見たことある人の方が多いと思います。

・実はサイコホラー映画?
 よくこのサイコサスペンス映画と評されることが、あるのですが私はホラー映画だと思っています。
というのも、猟奇連続殺人事件を描いた作品なのですが、殺人のシーンが描かれているのは僅か一箇所のみ!
ブラッド・ピットが最後に撃つ例のシーンのみです。
こんなに人が死んでいるのに、意外と殺人のシーンは描かれてないのです。
ですので、サスペンスによくある「あ、ヤバそう…。」や「ハラハラする。」という感情が
この映画には無く、ただただ淡々と嫌な殺され方をした死体を見続けます。
次は何が起こるのか?犯人は何者なのか?動機は何か?
謎が謎を呼びドキドキする映画なので、私はサスペンスよりもホラー映画なのでは!?と思っています。
とはいえ、監督であるデビッド・フィンチャー凄いな…と思うのが
「セブン」を見ていると殺人シーンを何回か見たような錯覚に陥るところ。
最後の衝撃的な某箱も、モーガン・フリーマンのリアクションと発言でしか説明されておらず、箱の中身は一度写していないのにも関わらず、何故か箱の中身を見たような、見せられたような感覚に陥ります。その映像の組み方、見せ方は本当に素晴らしい。

・犯人は誰なのか?
 この映画、結局犯人は何者だったのか?誰だったのか?が分からないところが大好きです、
一応作中、連続殺人犯は捕まります。
ただ両手の指紋は削ぎ落としてあり、名前も「ジョン・ドゥ」
「ジョン・ドゥ」という名前は身元不明の遺体につける呼び名です。
全てが謎のまま死んでいきます。
後味が悪いといえば、後味が悪いですが…私は最高の悪役キャラじゃないか!と、こんな悪役キャラ思いつくのズルい!と唸っていました。が、
この記事を書くにあたり「セブン」を見直していて思ったのが、近年のネットで蔓延っている
自称正義と思いこみ、匿名で行うネット叩き。
これってまさに「ジョン・ドゥ」の犯行に近いんじゃないか?と
今更ながら「セブン」で言いたかったことは、誰にでも犯人になる可能性があるよ。って事だったのかな?と思いました。

映画の「セブン」が好きと言うと、え?あのちょっとグロいやつ?みたいな事を何人かに言われた事があります。
上記に話した通り殺人のシーンは一箇所しかないですし、最後の衝撃の箱の中は写っていません。
これを読んでいる方にも「嘘だ?本当に?」と思っていませんか?
それを確かめるためにも、犯人「ジョン・ドゥ」は近年のネット叩きに通ずるものがあるのではないか?
よく、救いようのない結末でトラウマと言われる映画ですが、本当に救いようがないのでしょうか?
人の話を聞かず自分勝手に暴走をして、嫁に子供っぽいと言われてた若手警察。
定年まで7日間だったベテラン警察。
いったいどこでボタンを掛け違えてしまい、この結末になったのか
色々と考察しながら見てみるのも楽しいストーリーだと私は思います。
それらを確かめるためにも是非とも七夕の夜に「セブン」はいかがでしょうか?

ちなみに私なら最後のシーン、容赦なく発砲します。
が、もしかしたらそのまま自分も撃つかもしれません。
そしたら七つの大罪の殺人も完成しますので、犯人からしても
ブラッド・ピットが自らの命を絶つことを望み連続殺人を終わらせようとしていたのかも?と思いました。
「憤怒」が生きる結末は、犯人からしたら敗北の結末だったのかも…。

セブン(Seven)1995

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