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琵琶湖をゆく

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日本最大の湖、『琵琶湖』を自転車とテントで。 でかい湖にはでかい出会いがある
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自転車で行く琵琶湖の旅〜湖東〜

自転車で行く琵琶湖の旅〜湖東〜

 湖岸沿いにはところどころ湖岸公園がある。公衆トイレや駐車場もある。しかもほぼすべての公園でキャンプOKという旅人に優しい地域である。今日の野営先は米原駅から北に10キロほど進んだ公園だ。琵琶湖は琵琶湖大橋を境に南湖と北湖にわけられる。北湖はさらに湖東、湖北、湖西に分けられている。現在いるのが湖東である。今日の野営地の公園は湖東の中では一番北にある。ここより進んでしまうとしばらく公園が無いためまだ

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琵琶湖をゆく~長浜~

琵琶湖をゆく~長浜~

 自転車は普段乗るときよりも圧倒的に重い。前後につけている荷物のせいだ。前側には5Lの鞄を、後ろ側には25Lの鞄を左右それぞれにつけている。後ろ側の上側にはテントや釣り具を乗せている。

 湖側から強い風が吹き付けてきた。湖の周回道路につくと湖面が白く波立っているのが見える。僕の頭の中の琵琶湖は早々に崩れ去っていた。湖と言えばキンと平面が静まりかえったイメージだったのだが、海と変わらない荒々しさだ

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琵琶湖をゆく~米原~

琵琶湖をゆく~米原~

 
 大垣で最後の乗り換えをして、終点米原を目指す。

 天気は曇っているが雨が降りそうだというわけではない。僕のスマホの天気予報も雨ではないし、なによりも僕が晴れ男であるからやはり雨は降らないだろう。

 5時20分に家を出発して8時間。僕はとうとう琵琶湖漂う米原に到着した。

 はやる気持ちを抑えながら荷物をまとめて、駅から出る。駅前ロータリー横の開けた場所で荷物をおいて、まずは自転車を組み立

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琵琶湖をゆく~大垣~

琵琶湖をゆく~大垣~

※今回の話は第4話です。1話は↓です。

 豊橋駅を出発した電車の車内には僕以外に2人しかいない。パーソナルスペースをしっかりととることができる空間だ。

 都会の人は人と人の心の距離感は遠いが物理的な面では密着した生活を送っている。田舎の人は人と人の距離感が近いが、パーソナルスペースは広くとる。田舎から都会に出た身である僕からすると満員電車の密着具合にはうんざりさせられたものだ。いつかの選挙では

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琵琶湖をゆく~豊橋~

琵琶湖をゆく~豊橋~

*これは3話です。1話はこれです↓

https://note.com/boukentan/n/nba7cb69c514c

現在は18切符を使って琵琶湖に向かっているわけだが、新幹線と違い目的地までビュンといけるわけではないから時間がかかる。のぞみもびっくりな遅さだ。しかも、乗り換えが多いからどうしても乗り換えミスが起きやすい。

 
 発車時刻に間に合わなかったり、次乗る電車がいった何番線なの

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琵琶湖をゆく~小田原~

琵琶湖をゆく~小田原~

※この話は第2話です。第1話は1つ前のものになっています。

小田原駅での乗り換えは20分の余裕がある。

ここからはJR線に乗り換えるため改札を1度出る。そのためこのくらい時間に余裕があるのはありがたい。今回の琵琶湖までの電車旅は小田原、沼津、静岡、豊橋、大垣、で乗り換えて琵琶湖の最寄り駅米原駅を目指す。小田原以外の4カ所での乗り換え時間はそれぞれ約5分しかない。ここでの時間の余裕は特別だ。

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琵琶湖をゆく

琵琶湖をゆく

 早朝5時20分、家を出発して青春18切符で琵琶湖へゆくため最寄り駅へと向かった。

 もう3月も下旬になり、この時間でも空は明るくなってきている。気温もそれほど低くはなく、気の早い街の山桜たちはその花を咲かしている。もうあと2週間もしたら本格的な桜シーズンだろう。

 しかし、大荷物を抱える僕にそんな花を楽しんでいる余裕はない。片手には電車に乗るために分解した自転車、もう片手にはテントや寝袋なん

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