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88の手習い

 前回の続きである。
 88歳の母が固定電話が壊れたのを潮にスマホを買うと言い出した。そのため小倉でスマホを買って、広島まで持って行った。固定電話は直ったものの、それでもスマホは使うという。
 これは1つのチャレンジである。88歳でスマホを作動できるものかどうか、不安はあった。たかが電話、たかがLINEというなかれ。これが若者にはあっという間に憶えられても、老人には難しい。スワイプやタップの押さえる力加減がわからない。何度練習しても難しい。普通のガラケーにすべきだったか、少し後悔するが、今はスマホの時代。時代の流れには逆らえないのだ。とにかく慣れしかない。そのうち覚えてくれるだろうとは思うが、遠く離れているので、不安ではある。
 ともかく慣れるまで練習である。電話の掛け方、受け取り方、その2つでいい。ただし普通の電話とLINE電話両方できるようにならなければならない。無料であるLINE電話を使いこなせたら、以降の電話代がかからなくて済む。もっともスマホの月額料金を考えたら、そうともいいきれないけれども。
 なかなか憶えてはくれない。88歳である。新しい事を憶えるには頭が硬くなっている。時間がかかるだろう。ボケ防止にもいい。とりあえず一応できるようになってから、僕は小倉に帰った。
 さて家に帰ると、小倉と広島で、また特訓である。いい時とできない時がある。なかなか難しい。電話の特訓は続く。慣れるまで当分練習が必要だろう。
 


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