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がめの葉饅頭-端午の節句


がめの葉(サルトリイバラ) 

 がめの葉饅頭――端午の節句
 本日、近くのダム湖周辺を散歩していたら、天草では「だご(だんご)の葉」と呼ぶ葉(福岡では「がめ(亀)の葉」正式には「サルトリイバラ」)を見つけました。
 
 つる状の茎に亀の甲羅の様な葉がついています。(上写真参照)
これには私の幼少の頃の記憶がつながっています。小学3年(昭和33年) 頃の話です。
 
 5月5日は端午の節句です。私の兄弟は男子4人と戦後満州から一人で帰って来た従兄、それにもう一人親戚の兄で、男子ばかり6人の子供がいました。
 
 この日は朝から、祖母にだごを作るから「だごの葉」を採ってくるように頼まれました。
 私と兄はかねてから、「だごの葉」が裏山の「温情山」に有るのを知っていたので、竹で編んだ「てご」を持って採りに行きました。
採ってきた葉っぱは、母がすぐ洗いました。
 
 母は朝から、小豆(あずき)を煮て餡子(あんこ)を作っていました。祖母が小麦粉にソーダ(ふくらかし粉)、水その他を入れて容器の中で捏(こ)ねます。
 その間に、父が竈(かまど)に羽釜を載せ水を入れ、蒸篭(せいろ)をのせる準備をして、下から薪(たきぎ)を燃やし加熱し始めました。
 
 祖母が、丸めた小豆の餡子を分厚い小麦の練り物で包んで丸め、私と兄が採ってきた、「だごの葉」を上下に付け蒸篭に並べて行きました。(表題写真参照)
 いっぱいになると蒸篭を父が羽釜の上に重ねて行きます。
 
 この様にして出来たのを天草では「だご」(だんご)と呼んでいましたが、ネットで調べてみると、福岡では「がめの葉」+「餅」
餡子が入っていますから、さしずめ「がめの葉饅頭」が良いだろうと思い表題としました。
 
 出来上がりは、少し表面が黄色みがかっていて、外皮が厚く「副食」に近いように思います。餡子が小さくそれ程甘いとは言えなく、私は子供の頃はそれ程好きではありませんでした。
 
 関東方面では端午の節句には、縁起の良い「柏餅」が定番の様ですが、九州では柏が自生しておらず、入手が困難だったため「がめの葉」が代用された様です。
 
 桃の節句には、何の行事もありませんでしたが、男子6人の子供でしたので、端午の節句では祖母も張り切っていたように思います。
 
 次回投稿では、端午の節句で他に私の好きな行事がありましたので、紹介したいと考えています。         
                終わり

以下は散歩途中のおまけです。

山ツツジの色に近い、私の一番好きな色のツツジです。
次に好きな色のツツジです。
つぎの次に好きな色のツツジです。

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