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私の戦略

私は何事にも事前の準備や戦略を大切にしている。仕事や生活、大きく言えば人生に対してもその姿勢は崩さない。事が起きる遥か前から今後のビジョンを持ち、想定できるパターンを予測し、対策を用意しておくタイプである。

そして、人間である以上は何をするにしても「体が資本」「健康第一」だと思っている。その為、日常的に体を鍛え、なるべく健康的な食生活を意識している。

ただ、私の肉体には懸念部位がふたつだけある。腰と肝臓である。

腰は中学生の頃から痛むことがあり、親もヘルニアだったので、元々腰が弱い人間なのだと自覚があった。そして先日初めて腰痛で通院し、「腰椎椎間板症」との診断が出た。これは「ヘルニアまではいっていないが、椎間板が少し飛び出してしまっている」ということのようだ。薄々わかってはいたが、「このままいくと自分も確実にヘルニアになる」ということがはっきりと目の前に突き付けられた。

肝臓については、毎日の晩酌がやめられず、厚生労働省のガイドラインの基準を軽く超えるほどに飲んでしまう。こちらもいっそのこと病院を受診して、ドクターから「あなたはアルコール依存性だ」とでも宣告してもらった方が良いのかもしれないが、今ひとつその勇気も出ない。

これは困った状況である。どうにかこの状況を打開できないだろうか。こんな時には戦略が大切だ。今後想定される未来を予測し、良からぬ事態に陥りそうな場合にはその対策を打つ必要がある。

そこで私の(スーパーコンピュータ並の)脳みそが弾き出した答えはこうだ。

腰の状態を悪化させない為に、ドクターからいただいた助言はしっかり守り、腰のケアを手厚くする。

毎日の晩酌はまだやめられそうにないが、それを逆手にとる。具体的に言うと、病魔はおそらく私の腰の守りを見て、腰から攻めるのは無理筋と判断するだろう。そこでもうひとつの急所である肝臓に狙いを定め、一直線に猛攻をしかけてくるはずだ!
これを先読みしている私は自軍の兵30,000と肝臓の周辺国から募った義勇兵10,000を伏兵として配置しておき、肝臓に攻め込んできた病魔を挟み撃ちにして一気に叩く!!!

あわれ病魔は泣きべそをかいて退散するのでした。



良かった。これで私の健康と自国の民の安全が守られる。

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