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山形のプレイヤーに迫る 第1回


「山形のプレイヤーに迫る」
と題して、山形市を中心に、
まち、地域のことについて
活動されている方を「プレイヤー」として
取材に挑んでいきます!

今回はその第1回目として、、、

山形駅のお膝元、スズラン通りで「Day & Coffee 」を経営されている他、
「OF THE BOX」という建築設計事務所をひらいている


追沼 翼 さん に突撃!


Day & Coffee前のマルゴの前での一枚

1時間にもおよぶ取材にご協力いただきました!
その全てを1回で投稿するのも、もったいない、、、
ということで

全3回に分けて投稿します!

今回は第1回として、

「追沼さんの学部生時代を振り返る」

です。
記事は対談形式となっています。


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カトウ:
今回は取材にご協力いただきましてありがとうございます。
早速ではありますが、

院に行くことになった過程から


お聞かせいただいてもよろしいでしょうか

追沼:
わかりました。
まず大学3年の8月に郁文堂のプロジェクトをはじめました、
11月、12月でクラウドファンディングをして資金確保をして
基本設計を行い、見積もりを立てたんです。

そしたら280万円になって
(クラウドファンディングでは)100万円ほどを集めたんですが、
諸々の手数料、各種手続きをすると20万ほどなくなってしまって
予算が足りないので
そこからコストカットの設計を行いました。

追沼さんの気づき)―――――――――――――――――

100万円という大金であっても実際の設計では足りない事実に直面し
金額面で建築学生としてギャップを感じる。

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で、その時に

商店街がシャッター商店街になっていて
ここで商売をいきなり始めましょうっていっても
みんなできないわけで

だったら商売してる雰囲気が分かるように
“山形ヤタイ” を活用することによって
参考:

マルシェをやって
同時に空き物件の内見ツアーもやって

という流れで山形ヤタイも制作しました。
山形ヤタイは30万円出資(個人)があり、
レンタル事業としてスタート。

それが大学3年の時で

郁文堂書店が翌年の3月、ギリギリ3年生の時にopen しました。

追沼さんの気づき―――――――――――――――――――

活動が進むたびに“楽しい”という入口からどんどんと
山形商店街(が抱える問題、現状)に対する解像度が上がり
店舗兼用住宅だと新たな買い手がつかない
シャッター商店街だとスタートアップに向かないなど
お店を持つこと、商店街、道の使い方に興味を持つ

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このこともあり3年の冬より院を考え始めました。
大学4年で“シネマ通りマルシェ”を行いました。

30店舗呼び、2000人ほどの集客を達成しました。

(さらっと言われていますが、とても凄いです)

また、空き物件のツアーを同時に行って
そのイベントで通りに2000人の人が居て
売り上げが高いところで20万とかになる。

その様子をみていたら、お店ここでできるかも
と思う人がいるかなと考えてマルシェを企画しました。

追沼さんの気づき―――――――

“そういう流れ”があるんだなということを理解しはじめる

―――――――――――――――

4年夏

南池袋公園にて“山形ヤタイ”を使ったワークショップを行いました。
馬場先生からの紹介で
この時点で個人事業主として動いていました。

でこの頃に、東北大の院試に失敗しましたね。

本来は国立に行けなかった場合は就職を考えていたんだけど
馬場先生から
「もうちょっと今やっていることを一緒に考えるのもおもしろいと思うから
大学院に残らないか」
と言われて

院への進学を決めました。

これが9月頃、半年ほどでした。

そこから4つの地方都市で屋台のワークショップをやりながら活動して
馬場さんから、
勾当台公園で行った実験建築であるライブラリーパークという
一年間の実験建築をつくるというものを
プロポーザルの段階から手伝いはじめました。

4年の時は外での活動とプロポーザルと卒制とで大忙しでした。

そして院に進学しました。

カトウ:
3年より精力的に活動されていたのですね
先ほど触れられた、

卒制の話題

をお聞きしてもいいでしょうか。


追沼:
 わかりました、卒制ですね。

自分の実家(仙台市青葉区大手町)周辺が

道路拡幅の影響で商店街を一回なくしちゃって。

でも、この拡幅工事は頓挫したんです。

商店街は一回なくなってしまったのになにもないままに。

大きな行政や誰かの意志によって
まちが壊れてしまうことに違和感をともないました。

それに対しての提案をしたいと。

実際のプロジェクトとしては
公園のトイレの位置を移すというもの、


でも地味すぎて、
もう一つがURの花壇団地で
昔は高所得者向けであったんですけど、
今は低所得者や、40~50歳の高齢単身者向けになっている。
薄暗い場所になっていたんです。

なのでこの団地を商店街がなくなった分、
商、住、がミックスした住宅地にしようというふうに提案しました。

追沼さんの内省―――――

しかし、その時は十分に提案しきれなかったと振り返る。
設計というよりもプログラムに意識が向いていた。
ライブラリーパークの手伝いも並行していたため一杯一杯であった。

――――――――――――

カトウ:

郁文堂書店のプロジェクト

はどのようなきっかけで起こったものなのでしょうか。

追沼:
ゼミでの自主活動で、
自分で見つけた面白い物件を妄想で提案するという延長で
プロジェクトが起こりました。

馬場先生にも事後報告でした。

なんなら、もう一つ
廃棄自転車のプロジェクトも行おうとしていたんです。

放置自転車には2種類あるんです、

捨てることがめんどうくさい人が意図的に放置する場合と、
放置自転車の回収を行わない場合です。

放置自転車は通常、廃棄されるか、海外に送られます。

しかし、
放置されたものを管理する(上記のこと)ために何億円も使われている。

当時、東京でも同様の問題が起こっていました。

そこに対して、管理するのにもお金がかかるなら、
廃棄される手前のものをリメイクして
シェアサイクルとして転用できないかという提案でした。
この企画書も山形市に提出していました。

じゃあなんで放置自転車は上手くいかなかったのか、、、
ちょうど自転車ブームがきて高級化して、
単純に放置されなくなったことでした。

追沼さんの気づき―――――

社会的にはいい方向に進んでいることを実感。

―――――――――――――

キャリアとしてはずみがついたのは、
郁文堂書店と、山形ヤタイだね。

山形リノベーションまちづくり協議会
山形リノベーションまちづくり推進協議会
の発表が9月にあるということで、そのための準備として行っていました。

その中で実際に郁文堂書店に行ったときに魅力的であったので、
協議会の発表の日までに店内を片付けて
実際にプロジェクト化して行いますというのを発表しました。

だから
馬場先生たちが設定していた発表の場を上手く利用したかたちだね。

まともにやるなら
ただの発表で終わるけれども、

もう既に片付けはじめていて
明後日くらいには一日限定でオープンします、
という形で発表したんだよ。

カトウ:

山形ヤタイはどのような過程で起こったんでしょうか


追沼:
同級生の” 堀内敦央”という人が
当時3年で直売所の設計をする課題で
大学にある什器と
自分で簡易につくったフレームを用いて
屋台を設計したんです。

プレゼンを聞いた当初は
それは建築とは言えないのではないかと懐疑的だった。

でも、郁文堂プロジェクトを進めていく中で、

屋台のような“軽さ“のあるもので空間をつくって、

商売にチャレンジできる場があったら
おもしろいのではないかということと、

地元仙台にて“センダイヤタイ”

というものがあって、
大平さんという方が制作されているんだけど

この活動は、
地場産の材料を使ってみんなでつくる屋台になっていて
でもいかんせん、
作るのが難しい事が課題だった。

広く普及させるには、
誰でもつくれて穴開けるだけでいいくらいの
簡易さを持った屋台があってもいいのではないか
と考えたことから構想が広がっていって、堀内君を誘いました。

山形ヤタイについて

―――
ベースはフレーム構造だが彼が発表した案からさらにブラッシュアップして簡易にした。そしてライトなビジネスとしてヤマガタヤタイが生まれた。

【1万円でできるDIYで作るテント!!】 最近仮設テントのユニットを たくさん目にするけれど、 同級生(堀内敦央)の作った テントがすごくカッコ良い!! 雨よけ、日よけも可能 マルシェにも使えるのでは? コメント待ってます笑 ※ocのときの使用例 2016年6月作成

Posted by 追沼翼 on Sunday, January 15, 2017

追沼さんの中で仮設建築のアイデアがあった訳ではなく、堀内さんの提案があって、自身のその提案に対する確かにという納得があって、行うに至った。
――

ヤタイのワークショップは数多く全国で行っている
詳しくは追沼さんのWEBサイトをチェック!


ここまで付き合っていただきありがとうございます。
「山形のプレイヤーに迫る」第一回は以上となります!

口語をほとんどそのまま書き出していることもあり
読みづらいところもあったと思います。
なにか質問や疑問等ありましたらお寄せ下さい!

次回更新予定は

2024年2月22日(木)

お楽しみに

ライター:加藤瑛人


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