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どこかでなにかが鳴っている

 藤原伊織さんの短編『雪が降る』の冒頭の一行です。

今から16年前、
それまで彼の作品を少なからず読んでいて、
それとなくブックオフの書棚を眺めながら歩いておりました。

人生には、不思議なことが起きることが確かにあります。

ふと、この短編集が運命的な磁力をもって語りかけてきました。

彼の訃報を知ったのはそれから1週間後でした。

不思議なこともあると思ったものです。

そして彼の晩年を知るにつれ、
あの小説の数々は、すべて本物だったのだと気づかされました。

自分も小説(らしきもの)を書き始めたのは、その2年後でした。

今でも色あせたページに赤を入れながら、
日々格闘しているところです。

(合掌)

最後までお読みいただきありがとうございました。

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