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2年間だけバイクを乗ってみた感想。

ある時、ふと思い立ってバイク免許を取りました。

けれど、なんやかんやあって結局バイク生活を送ったのは2年間だけとなりました。

そして先日、バイク仕舞いをしてひと区切りついたので、バイクに関連する経験や感想等を残しとこうと、こうして記事を書いています。

始まりから終わりまでどんなもんだったか、ふんわり伝わればいいなと思います。

【当時の私のスペック】
・女性、164cm、50㎏、細身、アラサー
・週休二日の会社員
・AT普通自動車免許有
・東海地方半島の田舎住まい


バイクを始めよう

動機は、暇だったからでした。
田舎で車が無いと行動しづらい環境なので、趣味もかねて行動範囲を広げられるものはないか、で思いついたのがバイクだったのです。
単純に女性バイカーはかっこいいなと思ったのもあります。(例:峰不二子)

また、家族にバイカーがいたのも大きな理由の1つでした。
普段生活しているだけではバイクに関する情報は滅多に入りませんから、いろいろと情報を提供してくれた家族の存在は大きかったです。

教習所選びの基準は、単純にアクセスしやすいところ。(都会ならいろいろと比較できるでしょうが、地方住まいはこれ一択です。)
私の場合、一番近所の教習所にバイク講習がなかったため、その次に近い、車で40分の教習所を選ぶことになりました。

バイク免許を取りたいと窓口に言うと、テストを受けさせられることに。
講習で使う中型バイク(たしか400cc?)を倒した状態から起こすというものでした。
初めて触ったときびっくりするほどの重さに慄きました。200㎏以上はありますから。
私はスタッフにコツを教えてもらって、3回目になんとか成功しました。

ひと安心しましたが、「バイクを乗るためにはこの重量物を扱っていかなければならないのか」と改めて気づかされました。


教習期間はだいたい半年。1週間に1度通って、2~3時間の講習を受けました。教官1人につき、生徒は2人から3人ほどです。

一番きつかったのは講習開始から1、2か月目くらい。
200㎏ものバイクを扱う恐怖と、操作に慣れるかどうかのプレッシャーとの戦いでした。
バイクは、自転車のように手でハンドルを切るものではないのです。
操作の基本は重心移動。体を傾けるのは自分も倒れそうで初めはかなり怖く感じました。
あとクラッチ操作。初のマニュアルなので「クラッチを切る」というイメージを理解するのが大変でした。

でも、運転する時間が長くなれば、どんな人でも慣れていくものです。

卒業テストは無事一発合格。(めちゃくちゃ緊張しました。)
やることはS字、L字、一本橋、急停止、坂道発進、公道での動きなどなどです。

ちなみに、講習中なかなか見かけることが少なかった女性の姿を、テスト時に多く確認しました。
全体の4割くらいでみなさん20代から40代ほどでした。

バイク購入とバイク生活

教習を終えてすぐ、バイクを買いに全国展開のメジャーなバイク専門店に向かいました。
自分では、できるだけ軽いタイプを、ということで中古で250ccの黒と赤のボディのバイクを選びました。自賠責保険等の手続き込みで約50万円。
任意保険もちゃんと加入してバイク生活を始めました。

うそ、まだこの時点では始められませんでした。

バイク用品店で、ウェア(上)とシューズを買ってからでした。(ヘルメットとグローブは教習時に揃えました。)

バイク用品は、ヘルメットにしてもウェアにしても、悩ませるほど高いです。総額で5万くらいは掛かりました。

教習中は教習所内でしか走れなかったので、初めての公道での走りは、緊張ばかりでした。とりあえず近所を、休日朝の交通量が少ない時間帯に家族のバイカーと一緒に何周もするところから始まりました。


バイクでの走りは楽しかったと緊張が半々でした。
右折左折時のウィンカー指示に、アクセルとブレーキに、クラッチ操作に。これらを他の車の動きや信号を見ながら行うのに、再び「慣れの期間」が必要でした。

けれど、朝の車が少ない中、国道の一本道を走るのは非常に気持ちいいものでした。
広々とした畑や田んぼに囲まれた道、山々が前方にそびえる道、海岸沿いなど。田舎だからこその自然の景色の中を、まさに風のように走れる体験をしたときに、バイク免許を取ってよかったなと思えました。

乗る機会が減り辞めることに

「バイク乗りたい」と思いついてからおよそ2年、私の今回のバイク生活は非常に短い期間で幕を閉じました。

免許を取ってから1年半後、様々な理由が重なって徐々に乗る機会が減っていったのです。理由はこんな感じです。

  1. 体調不良が続いた

  2. 時間とお金を掛ける優先度が下がった

  3. 怖い

  4. 乗れる時期が意外に少ない

  5. 出し入れで疲れる

当然ながら、バイクに乗るなら健康な体が必要です。けれど、ある時期からがくっと調子が悪くなったのです。

それと、4番目。これは天候の話です。雨や台風や雪があると、当然危険なので乗れません。
そして春は花粉症、夏は猛暑、冬は寒波があります。

バイク初心者にとって、乗り始めの時期こそ経験数を重ねることが大事だと思います。
会社員をやっていると、乗れる日は基本週末になります。ですが、体調や気象条件が悪いと乗れるチャンスは無くなります。

私はこれらの理由で乗る回数が減っていき、乗ってもまた乗らない期間がどんどん伸びていったので、慣れていく機会を逸してしまったのです。

「もっとこうだったら」乗れたかな?

理由があるとはいえ、バイクを辞めることになったのは残念だし、もったいないなと感じています。

そこで、もしこの先乗ることになったときのために「こういう状態なら乗りやすい」と思ったことを上げてみました。

  1. 言わずもがな、体力。バイクの出し入れでへとへとになるのではダメ。長距離なら2~3時間の連続走行に耐えられる体幹と筋力もいる。

  2. バイク置き場。吹きさらしの外では劣化が速くなるので倉庫等がいいですが、出し入れ(取り回し)がしやすい広さと場所が望ましい。

  3. レバー握り幅(グリップからブレーキバーまでの距離)は、ちゃんと自分の手の大きさにあったものに調整する。

3について、ハンドル部分のサイズ感が合っていなければ、操作に不安を感じます。そしてバイク本来のサイズだと、女性の手では大き過ぎるためカスタマイズが不可欠です。
パーツの種類こそ豊富にありますが、微調整が必須となると費用も手間も掛かり面倒さがあります。

バイクはあまり女性向けに市場展開は進んでいない、そんな感覚があります。
バイク用品店で女性向けのアイテム数を男性向けと比較すると、品数は豊富とは言い難いものでした。品数が少ないと、デザインが限られますし、セール品も少ないのです。中古市場でも同様で、格安で女性向けアイテムを揃えたいとなると、難しいところだなと感じました。

さよならバイク

バイクに乗らないとなっても、持っているだけで車検や保険料が掛かります。ちょうど購入から2年後のタイミングで、手放しの手続きを始めました。

売却先は買ったときと同じ店。自賠責の契約もここでしましたので、解約も合わせて簡単に進めることができました。

気になる売却額は、購入金額のおよそ半分。
私にとっては、許容範囲でした。

2年間だけ持っていたバイクでしたが、愛着は湧いていました。(冒頭のトマトのキーホルダー、実はバイクの鍵用に自分で作ったものです)
でも早く新しい持ち主に出会って、ちゃんとたくさん乗ってもらえたらいいなと心底思いました。

最後に、任意保険を解約し、ウェアやヘルメットといったバイク用品も売却。(これらは送料無料の買取専門店をネットで見つけて送り届けました。)

バイク仕舞いはこうして完了となりました。

まとめ

2年間のバイク生活では、この年齢で新しく物事を始めること、幅広く経験できることの素晴らしさを、教習所やバイクの購入、運転、すべての過程から感じることができました。

何度も繰り返しますが、最終的にバイクを手放すことになったのは残念です。この先バイクをまた始めたいと思ったとき、きっと練習から始めないとダメだろうなと確信しています。

バイクを始めることに対して、バイク操作の難しさや女性ならではの不便さなど、ハードルは全く無し、とは全く言えません。ですが、それを乗り越えて、私でも「楽しいな」と感じることができました。
こんな顛末になりましたけど、「バイクに乗りたい」と思ったことに後悔はしていません。

もしバイク始めようと思うなら、あなたのバイク生活が楽しいものでありますように心から願っています!読んで頂きありがとうございました!

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