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春到来、ピンクに染まる

去年、日本に帰ってきたのが4月の終わり頃だった。

桜はとっくに見当たらなくて、町の雰囲気も既に新年度が回り始めていた。
接客業には”まだキラキラした”研修中の新人さんがいたり、下校中の小学生達もまだちゃんと並んで隊をなしていたり。「ああ、日本なんだなあ〜。」と思った。

で、Air bnbの部屋に篭って勉強ばかりしていたらゴールデンウィークがいつの間にか終わってて、新緑の時期なんかすっ飛ばしてあっという間に夏に突入してしまった。

だから、ちゃんと日本の春を味わうのは多分22年ぶりだ。

すごいなあ、どこに行っても桜、さくら、サクラ、、、、桜の事しか見えないし、聴こえて来ない。日本全国桜フィーバーって感じ。こんなだったかなあ。私の脳のフィルターが外国人仕様に変わってしまったのだろうか?

なんだか、桜がすっかり主役になってしまっている。
背景の一部、脇役だったからこその全体の情景の美しさ、写真の思い出の尊さだったのになあ、と思うのは私が老けたから?

本来の脇役サクラちゃんを主役として大抜擢、魅せる為にどれ程多くの方がこの二週間の桜の開花本番の為に年単位でご尽力くださっている事だろう、と思う。まさに主治医としての地道で丁寧なプロのお仕事。尊敬します。

2019年までは京都でも「穴場」と言われる場所があった。でも、今はもう無いと思う。一枚でも写真がSNSにアップされると世界中の人の知ることとなり、その発信パワーは日本人の想像を遥かに超える。

どうか、どうか、丁寧に、マナーを守って、桜ちゃんへの生命の尊厳を忘れず「今年も素敵なピンクのお顔を見せてくれてありがとう!」と穏やかな春の心が人々の間に広がると良いなあ、と思う。




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