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映画『ゴーン・ガール』主演女優のロザムンド・パイクは美しくて恐ろしいサイコ妻を演じた


こんにちは!
映画や海外ドラマの記事を書いているアラ還主婦のミルクです。


今日は映画『ゴーン・ガール』の紹介です。
過去記事のリライトになります。

[あらすじ・ネタバレかなり含みます]

『ゴーン・ガール』2014年公開・アメリカ映画

監督:デビッド・フィンチャー

原作:ギリアン・フリンのミステリー小説『ゴーン・ガール』の映画化


あらすじ


ニック(ベン・アフレック)とエイミー(ロザムンド・パイク)は結婚して5年目

ニックの熱烈なアプローチで結婚した美しいエイミー
当初は 二人の結婚は誰から見ても順風満帆だった。

才色兼備の妻エイミー


ところが、ニューヨークでライターの仕事をしていたニックとエイミーが二人とも同時期に失業してしまう頃から暗雲が...

職を失ったニックとエイミーは、ニューヨークからニックの故郷のミズーリの田舎に引っ越すことを選択する。

それは不治の病に罹ったニックの母を看病する名目でもあった。


エイミーは生まれも育ちもニューヨークっ子のお嬢様。

大都会のニューヨーク


都会の生活しか知らない女性なので
ニックの故郷ミズーリー州(田舎)に引っ越すことには彼女は内心反対だった。
ニックの母親の看病のために引越ししたはずだったが
ニックの母が亡くなった後も二人はそのままニックの地元で暮らし続けることになる。

金銭的に蓄えのあったエイミーが出資した地元のBar(バーという名のバー)は
ニックと彼の双子の妹マーゴに仕切られており
義妹と不仲のエイミーは自分の居場所がないことに不満を募らせ
友人も知り合いもいない彼女はますます孤立していく・・・

ニックは地元の大学で講師の仕事も掛け持ちしていて、その上、若くてキュートな女子学生と不倫をしていた。

実はエイミーの母親は児童文学のベストセラー作家で、自分の娘のエイミーをヒロインにして
数々の本を出版して成功している華やかなキャリアを持つ女性だった。
エイミーの母は『アメージング・エイミー』と言うタイトルでシリーズ小説を次々と出版して
児童文学分野では受賞もしている売れっ子作家。

エイミーはそんな偉大な母親を超えられない自分自身に 苛立ちとコンプレックスを持っていた。

エイミーはハーバード大卒なのに失業中で、夫の故郷の寂れた田舎で燻る生活。

なのに夫はそんな怠惰な生活を受け入れて
若い女の子に夢中でエイミーを邪魔者扱いしている。


そんな時に 妻エイミーは結婚5周年記念の当日に突然失踪してしまうのだ。

しかも「ニックがエイミーを殺害したのではないのか?」と疑われるような証拠を数々と残した状態で
(キッチンに血痕が残されていたり、リビングのテーブルのガラスが粉々になっていたり・・・)

ニックは警察からもメディアからも疑いと好奇心の目で見られ追いかけ回される。

最初は妻が行方不明の同情される夫として捜索活動に協力的だった街の人々だったが

ニックの不倫が暴露されたり

エイミーが夫に暴力を受けていたと書かれた彼女の日記が警察の捜査で見つかったりして、ニックの立場はどんどん悪くなり、彼は追い詰められていく。
(この日記の内容は全てエイミーの創作で実際ニックは妻に暴力などふるってはいない)

日記も全てエイミーの創作

エイミーが忽然と姿を消した真実は
夫が浮気をしているのを知り、妻と別れたがっている夫に復讐したくて
エイミーが全て仕組んだ計画だったのだ。(夫を妻殺しの殺人者に仕立て上げる計画だった)

才女で美しくて火の打ちどころのないエイミーは自己愛がとても強い

自己愛が強すぎて自己中心的なのだ

そして『自己肯定感』が足りない


なぜなら彼女の母の小説の
『アメージング・エイミー』の主人公のエイミーは何もかもが完璧な女の子として描かれていたから

物心ついた頃から架空のアメージングなエイミーと自分をいつも比べられることが何よりも堪え難かったのだろう。

そんなプレッシャーとコンプレックスからロマンティックなプロポーズで 自分を救ってくれた王子様のようなニック

ニックと結婚することでエイミーは初めて自分を肯定することができたのに
ニックは妻を捨てて、不倫相手と幸せになろうとしている。それが彼女はどうしても我慢できなかったのだ。

だからと言って失踪計画なんて、行き過ぎた行為だけれど(やはりサイコパスっぽい)

ここからはネタバレになるのでご自分の判断でお読みください。


ある悲惨な事件の後にエイミーはニックのもとに戻ってくる。

そのセンセーショナルな事件のお陰でエイミーは一躍、世間の注目を集めることになる

どれほどショッキングかは映画を観ればわかります。

失踪事件がドラマチックな結末を迎えたことで、世間から注目されて
彼女は初めて作家の母の創作した「アメージングなエイミー」を超えられたことに満足感を覚える。

彼女の生き生きとした表情は
彼女が起こした事件の残虐性とは裏腹に『サイコパス』の可能性さえ感じてしまった。
(警察も疑わないほどの知能犯のエイミー、彼女は殺人を犯したが、正当防衛を認めさせる)

取材やインタビューやテレビ出演などメディアに引っ張りだこになったエイミーとニック
エイミーは自分が世間からチヤホヤされることに充足感を抱いていく。

しかし、エイミーが失踪する前からニックのエイミーに対する愛情はとっくに冷めていて
妻が殺人者だと知っているニックはエイミーに不信感を募らせるばかり。


一方エイミーは、今の自分のステータスを維持したくて

不倫や夫婦の危機を乗り越えて、再び愛し合う夫婦に戻ったフリをしろとニックに要求する。


愛のない仮面夫婦を続けれるのか

ニックはエイミーと別れたくても別れられない

なぜならエイミーはニックに秘密で体外受精という方法でニックの子供を身篭ったから・・・

ラストシーンはこの美しくも恐ろしいエイミーの笑顔に背筋が凍るだろう

では、もし彼女がニックよりも誠実で仕事もできて素晴らしい男性と結ばれていたら幸せにしてもらえたのだろうか?
私はそうは思えない。人は誰かに幸せにしてもらうことはできない。
自己愛が強くて他人に思いやりがない自己中なエイミーがそれに気がつかなければ、いまの束の間の満足感もやがて失っていくだろう。

初めてニックとエイミーが出会った時に魅力的なエイミーに好かれたくて本来の自分以上の素敵な男性を演じてしまった哀れな男ニック
だらしないがどこか憎めなくて隙だらけの夫をベン・アフレックはうまく演じていた(決して贔屓目ではありませんよ〜)
あまり虚像を演じると後でろくなことがないですね💦

やっぱり好きだな〜、ベン・アフレック💓

敏腕弁護士を雇ったニック( ベン・アフレック)だったが、したたかなエイミーには敵わない


『ゴーン・ガール』の監督デビッド・フィンチャーが描く独特なセピア色の映像や映画で使われる音楽には

目に見えない心理的な不安や恐怖感を覚えてしまうんです。
(わたしはそこが好きなんですけど)

あなたがスリラー感のあるミステリーやサスペンスがお好きなら

デビッド・フィンチャー監督の『ゴーン・ガール』を是非お楽しみください!


『ゴーン・ガール』はAmazonプライムビデオ、U-NEXT、Huluで視聴できますよ!

貴重なお時間、最後までお読みくださりありがとうございました 🥰

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[トップ画像はAmazonプライムビデオ引用]

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