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メディテーション(瞑想)とwithコロナ時代のヨガ指導

ヨガ業界のみならず、さまざまな分野でHOTな話題となっている『メディテーション(瞑想)』。これまで幾度となく注目を浴びてきましたが、なぜ今、改めて注目されているのでしょうか?
今回は、ヨガインストラクターとして第一線でご活躍中の松田拓磨さん、尾崎由佳さんのおふたりに、メディテーションの現状や今後の動向、また現在のヨガ指導についてお話しを伺いました。
ヨガやリラックス系クラスをご担当されている方、またこれから挑戦される方、必見です!


■なぜ今、メディテーション?

尾崎由佳さん(以下、尾崎):お客様との会話から、「眠れない」というお悩みをお持ちの方が多い印象です。また運営しているオンラインのコンテンツでは、「聴くヨガ」の人気が高く、声や音楽に集中していると眠りに入りやすい、というお声を頂いています。「眠れること」への需要から、「メディテーション」や「聴くこと」への興味が高まっているように感じます。

松田拓磨さん(以下、松田):新規のお客様に、ヨガスタジオの会員になっていただいた理由をお伺いした時、コロナ禍前は「美容目的」という回答が多かったのですが、現在は「リラックスしたい」「精神的な落ち着きを求めている」と回答いただくことが多くなりました。

尾崎:コロナ禍により、見た目に気を遣うことよりも、自分の内側に立ち返っている人が増えてきているようです。なかなか気軽に外出できない今、運動不足や活動量の減少による「不眠」「自律神経の乱れ」は大きな国民病であり、誰もが抱える悩みとなってきているのではないでしょうか。


■「メディテーション」の今後

松田:これまでは、意識高めのビジネスパーソンが瞑想に興味をお持ちだという印象でしたが、最近は仕事関係なく「深く呼吸がしたい」というシンプルな理由の方が多い気がします。

尾崎:コロナ禍の前は、メディテーションに対して、少し敬遠していたところがあったのかもしれないですね。

松田:今後は「きちんと身体を動かす瞑想」が増えてくるのではないかと思います。

尾崎:本来、ヨガの目的は「瞑想」。これまでのヨガ業界やインストラクターの活躍もあり、ヨガの精神性が少し世に浸透してきたように感じます。メディテーション専用スタジオができたり…。また、瞑想に対して難しい・宗教的なもの、というイメージが薄れてきているので、ヨガスタジオももっと堂々と「瞑想」について打ち出せるようになるのではないでしょうか。

■現在、レッスンで工夫していること、気を付けていることは?

尾崎:例えば「眠れない自分はおかしいのでは?」と悩んでいらっしゃることを、必要以上に気に病ませないような雰囲気づくりを心がけています。

できないことに気を向けるような言い方ではなくて、「できそうだったら次はこれをやってみよう!」と、階段を上っていくようなインストラクションを意識しています。あとは、マイナスな情報や日常のことを思い出させない言葉選びですね。
スタジオにいらっしゃる時くらいは、日常を忘れてもらえたらいいな、と。

■メディテーション(瞑想)、リラックス系のレッスンにおすすめのアイテムは?

松田:いちばんは音楽。季節や時間帯によって集中できる方法も変わるので、その時にある“音”というのはとても大事だと思います。

尾崎:ヨガの古典「ヨーガ・スートラ」には、「5感のコントロール」についての記載があります。これは、外の世界から調整していくことが大事なんですね。

聴覚=音楽
嗅覚=アロマ
視覚=照明
触覚=肌に触れる空気の質感(温度や湿度)
などに気を配るようにしています。
リラックス系のクラスは最初に身体が冷えてしまうので、お気に入りの肌触りのブランケットやレッグウォーマーなどを身に付けることを、お客様にもおすすめしています。

おわりに

現役ヨガインストラクターによる、メディテーションの現状、そしてコロナ禍におけるヨガ指導のお話は、参考になりましたか?
オンラインレッスンや動画配信の普及により、誰でもメディテーションを始めやすくなり、興味をお持ちの方も増えていると思います。「メディテーション=ハードルが高い」という苦手意識を持たず、まずは少しずつ始めてみませんか?

≪取材協力≫

松田拓磨さん
尾崎由佳さん

バンデミエール・ヨガスタジオ

千駄木スタジオ
押上センター

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