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心理系大学院受験 〜 専門問題対策〜

こんにちは。心理系大学院受験予備校 KoKoRo UP Academy(ココロアップアカデミー)です。

前回、過去問題の事例問題についてお話ししました。

今回は、より専門的内容を出題する大学院の過去問題を見てみましょう。


・認知行動療法の臨床実践において、ケースフォーミュレーションと技法適用の際に留意すべきポイントについて、機能的文脈主義(機能分析に基づくアセスメントと実践)の観点から説明しなさい。
(早稲田大学大学院 2022)


早稲田大学の問題はHPで公開されています。これまでの問題をみていると、専門領域は、2問出題され、統計・研究法認知行動療法の内容が出題されやすいといえます。

これほどまで認知行動療法の専門的な内容が出題されるのは、研究科におられる先生方の研究領域が、認知行動療法に関連しているからでしょうう(こちら)。

さて、この問題を解くには、大学院受験のテキストや一般の臨床心理学の書籍では載っていない内容です。

認知行動療法のより専門性が高い書籍を読む必要があります。

特に、専門用語の
・ケースフォーミュレーション
・機能的文脈主義
がより難易度を高くしています。

ケースフォーミュレーションは、認知行動療法における「見立て」や「アセスメント」のことを指しますが、現在では、どの心理療法でにおいても使われる用語です。

「事例定式化」と訳されますが、その特徴は、「個別化」と「仮説の生成・検証」です。クライエント一人ひとりの状態や特性を捉え、症状・問題に関連する要因(維持要因)やリソースなど、どのように関連しているかの仮説を立て、その妥当性を援助の過程で確かめて行く作業です。

機能的文脈主義は、簡単に言うと「行動の機能に焦点を当てる際、その機能は文脈によって変化する」です。
また、「行動の予測と制御の役に立てばよい」としています。

例えば、「叫ぶ」という行動は、誰かに危険が迫っている場面と、スポーツ観戦やコンサートでの場面では、機能が異なっていますよね。そして、それらは文脈ごとに、行動(叫ぶ)の結果(危険の回避;安心、応援の伝達;快感)があります。

よって、上記の問題は、このような機能的文脈主義の特徴を捉えた上で、ケースフォーミュレーション(見立て)と介入をどうするか、の留意点を具体例を交えて説明すればよいということになります。

難しい内容ですね。やはり独学では対策が難しいと思われます。
早稲田大学のように、より専門的な内容が出題されている大学院は他にもあります。
引き続き、特徴的な大学院の問題を今後も取り上げていきますね。

ここまで読んでいただき、ありがとうございます。


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