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むずむず病①

その名前のまんま、むずむず病を経験しました。足がムズムズするんです。なんとそのまんまの病名なんですね~。冗談ではありません。最初はふざけてるって自分も思いましたが、、、。名前からは軽い症状のように聞こえますが、けっこうつらい病気です。


診断がつくまでに4件ほど病院を回りました。変わった症状なので、「大きな病院でないと分からないだろう」と、いろいろな検査ができるような総合病院ばかり回っていました。この時点で過ちなんですが、、、。血液検査やMRIやCTなど、なにをとっても異常はなし


数値的に異常なし」と言われるたびにホッとしながらも「じゃあこの症状はなに?」と「何なのか分からない苦しさ」が続くのである。気にしなければいいのか、いや、気にしないでいられる症状ではない。虫もいないのに、虫がはっているんだからっ。そんなこんなで10ヶ月ほどが経過していた。


最終的にはなんてことなく、痛風を抑える薬をもらいに行った、かかりつけの町医者で「お変わりありませんか?」という問診に「足がムズムズするんです」と答えると「そりゃむずむず病や」ってことで判明。『ええ~っと、ばかにされたのかな……』と一瞬思うも、お医者さんは本気でした。


むずむず脚症候群」ってあるんですね~。見事にその症状にあてはまったんです。あれだけ大きな病院を回っても分からなかったのに。神大医学部出身のその先生を初めて尊敬しました(笑)。もっと早く、かかりつけ医に相談していればよかった。実は少し偉そうな先生で、できるだけ会わずに薬だけもらいに行ってたんです。ごめんなさい🙇


さかのぼること、ちょうど10年前である。突然夜中寝ている時に足に激痛が走った。「やられた~、ムカデかっ。」これが始まりであった。

今のマンションでは一度も遭遇していないが、田舎育ちの自分にはムカデに刺されるなんてことは、そんなに珍しいことではない。だからそう思って目を覚ましたのだ。


しかし、どこを見ても刺された跡がない。布団のどこにも、ムカデどころかなんの虫一匹いなしない

でも明らかに左足の太ももの外側やや下よりが痛い。一体何だったのだろう…?ダニ?でも赤くなっている場所もない。痛さと不思議さにビックリしたが、その日は1時間ほどでその高揚も落ち着いたので、再び眠りについた。


それから1年半近く、ほぼ毎夜毎夜こういった症状に苦しめられることになる。自分の中では一番精神的にダメージを受けた年だった。


刺されるような激痛は最初限りであったが、虫がはっているような気持ち悪い「むずむず」が毎夜ずっと続くのである。当然いつ見ても虫はいない。決まって2時、3時、4時とかの夜中にやってくる。そして睡眠障害へと向かっていくのである。


眠いのにむずむず感に邪魔されて眠れない。割とブラックだと言われている仕事に就いているだけに、睡眠時間だけは大事にしてきた。にもかかわらず、その睡眠が阻害されるのだ。


眠らなければ仕事に差し支える。そう思えば思うほど眠れない。これはけっこうつらい。体も気持ちも眠いのに、むずむずが邪魔してくる。とうとうその症状に「睡眠導入剤」が処方されたのである。


ある総合病院で、なんせ夜眠れないことがつらいんだったら、その症状を改善しようということで処方されたのだ。素人ながらに眠剤には怖さもあると思っていたが、背に腹は代えられない状況であった。知り合いからも「それほど悪い薬ではない。つらい時には飲んだ方がいいです。」と言われ、1カ月ほどは飲んでいた。


そして人生一番の精神的ダメージ期間へと突入していくである。

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