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今日の読書4/29

王谷晶さん著「ババヤガの夜」一気読みでした。

河出文庫 解説は深町秋生さん

最初に結論を2つたけ言うと
1、すごく面白かった!
2、自立したい女性に読んでほしい!


王谷さんは、初めましての作家さんでした。
図書館で発掘中、背表紙のあらすじと王谷さんの他の著書名にピンときて借りることにしました。

ちなみに他の著書名は「完璧じゃない、あたしたち」「どうせカラダが目当てでしょ」「40歳だけど大人になれない」です。どれも面白そうです。

ババヤガの意味も知らないで、読み始めましたが、初っ端からアクセル全開です。その勢いに押されて途中休むことなく一気読みでした。

※これより内容、ネタバレを含みます。ご注意ください。



とにかく主人公の新道依子がかっこいいんです。やたら喧嘩が強いし、何にも媚びない。依子って名前の真逆なヒロインです。
なのに犬の命を助けるために、望まぬままヤクザの組長の娘のボディーガードになっちゃうような優しい面も持ってます。

そんなスーパーヒロインの依子ですが、相手はそれを上回る非道なやつらです。読んでいて引いちゃうくらいです。
ですが、バイオレンスアクションとしては120点です!

自分だけならまだしも、犬にも情けをかけるような依子です。次第に組長の娘の尚子と心が繋がってしまったら、どうしようもなくがんじがらめになってしまいます。どんどんピンチになってしまいます。

そして自分らしさを自由に出しきれない依子と、男性の望む女性であることを拒否したい尚子は逃避行に…

2人はただ自分らしく生きたかったのです。男性に勝ちたいのではないのです。女性とか男性とか性別に囚われない生き方を。

逃避行を続ける間に、自由になれたのこという、そうではありません。本当に皮肉な生き方をせざるの得ません。

何かから逃れるための自由と、何かになるための自由は別なんだと思います。

クライマックス、本当になりたい姿を話す姿に、胸がぐっときました。

読了後、ババヤガの意味を調べて分かった時に、その感動がさらに膨れあがりました。

今、何かに囚われている人、自分らしく生きたい人おすすめです。

きっと、囚われて生きていない人なんていないから、全ての人におすすめになっちゃいますね。

特に女性!バイオレンスアクション好きな人!おすすめです。


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