娘とは、大抵の趣味が合います。


私の母は絵を描く人だったので、家に美術全集が揃っていて、私は絵本のようにそれらを眺めて過ごしました。


娘は幼い頃、母にクレヨンや水彩マーカーなどを並べてもらい、いろんな絵を描きながら過ごしたそうです。


ふたりとも、母の影響を受けて育ちました。

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娘は地方都市で、美術系の大学に通っています。帰省したときは、母娘おやこで美術館に行くのが通例になっています。

娘との、そんなある日を追体験してみました。

✢中之島美術館

「ブラックキューブ」と呼ばれる独特の建築。無機質な削ぎ落とされた外観の前で、狛犬こまいぬよろしく佇たたずんだ大きなネコ。

何とも言えずユーモラスです。

インパクトがあり、絶好の映えスポットとして、訪れた多くの人が撮影をしています。

娘と出掛けた日の展示は、
モディリアーニでした。


貧しくて二人きりで暮らす生活。
キャンバスに対むかった彼が、身ごもる妻をモデルに描いていた日々を思い起こして、ぐっと胸が詰まりました。

中之島美術館→https://nakka-art.jp/

✢ダイビル本館

アートを堪能したあとは、落ち着いた空間でランチを頂くのも愉しみのうちです。

美術館のすぐ隣に、ひときわ貫禄のあるレトロなビルヂング「ダイビル本館」があります。

格式高いビルヂングの佇たたずまいに惹ひかれて、多くの人々が誘いざなわれます。

数あるレストラン＆カフェから、こだわり抜いたカレーが美味しいお店を選びました。実は大阪は、カレー激戦区なのです。


・旧ヤム邸　中之島洋館

http://kyuyamutei.web.fc2.com/nakanoshima/index.html

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「美味しかったね」と言い合ったあとは、会わない間、「気になったこと」について、娘と披露し合います。


映画、音楽、小説、お店、その他諸々。


三島由紀夫のWikipediaが面白いよ、と言われてふーん？となったり。
思わぬ発見があって楽しい。
（あんな長いWikipedia、初めて読みました）

趣味嗜好しゅみしこうの合う人と話し合うと、力が湧いてきませんか？

noteを続けている理由のひとつに、そんなことが含まれているかもしれません。

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娘はもう一つ違う美術館へ行く、と言って別れました。

（若いって、いいな、アクティブで。）

娘の後ろ姿を見送りました。

御堂筋の銀杏いちょう並木を、颯爽さっそうと行き交かうスーツの人たちを避よけながら、

（あの年頃は、私もあんなだったよね…）

と懐かしみ、また刹那、

（さあ、晩御飯、何にしよう？）

と、冷蔵庫の中を想像しながら、独りごちて帰りました。

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中之島、御堂筋の大通り付近は、商都大阪らしいレトロ建築が点在しています。また、春と秋にはばら園が美しく、恋人や気のおけない友人と過ごすにも良さそう。

一度、立ち寄ってみられてはいかがでしょうか。

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