見出し画像

自宅で愉しむアガサ・クリスティーの世界。イタリア貴族殺害事件。


ポアロとヘイスティングスが隣人の医者との食事中、患者の伯爵から助けを求める電話があり、3人は急いでその患者の住むマンションへ向かう。ダイニングでは3人分の食事が行われた形跡があり、メインディッシュは食されていたのに、サイドディッシュとデザートがほとんど食べられていなかったことを知る。また、瀕死の被害者が電話で助けを求めた後に受話器をきちんと戻していたことも不審に思う。

召使は、伯爵が脅されていたようだと証言する。伯爵はその脅迫した男を夕食に招待し、食後のポートワインが出たところで伯爵は突然召使に暇を出すように言ったのだという。
招待された男は逮捕されるが、ポアロは、コーヒーがブラックだったこと、サイドディッシュとデザートがほとんど手付かずだったこと、カーテンが開いていたことの3点を指摘する。

ー『イタリア貴族殺害事件』
(原題:The Adventure of the Italian Nobleman)1924年作品ー

『ウィキペディア(Wikipedia)』にて


映画やドラマの食卓シーンに日常に取り入れられそうな素敵なヒントがたくさんちりばめられています。

Brocante307ではそういった日常にあるものにプラスするだけで華やかな食卓になるアイテムを映画やドラマを紐解いてテーブルコーディネイトに使えそうなあれこれを綴っています。

英国の食事やお茶会などに興味がある方に、楽しんでいただけたらと思っております。

作品について


アガサクリスティーが1924年に書いた『イタリア貴族殺害事件』は、彼女の作品の代表的な人物であるエルキュール・ポアロを主人公として、クリティ初の短編小説『ポアロ登場』(原題:Poirot Investigates)により書かれている。この作品は1993年にデヴィッド・スーシェ主演でドラマ化されています。

原作のポワロシリーズは第一次世界大戦直後の1920年代から時代が進んでいくのに対し、ドラマでは第二次世界大戦前の1930年代のアールデコ期に時代設定されているので、ドラマでは建物や洋服、インテリア、テーブルコーディネイトなど細部に渡りこだわっているのが伺えます。



ポワロ宅でおもてなし



このドラマでは多くの食事シーンが見られ、ミス・レモンの友人(恋人?)がポワロの部屋に遊びに来ます。ポワロはお茶とケーキを出してもてなします。シンプルなケーキの真ん中にジャムが挟んであります。ヴィクトリアケーキでしょうか?カップ&ソーサーはロイヤルウースターのラッフルズを使用しています。ティーポットやクリーマーなどフルセットで揃えているようです。

ポワロ宅
『イタリア貴族殺害事件』にて


友人宅でのディナー



友人の夕食にお呼ばれされたポワロとヘイスティング。
ローストポークを主人自ら取り分けます。縦に切り分けるのではなく、横からナイフをいれてスライスしています。ポワロがグレービーソースをヘイスティングに手渡している際、メイドがマッシュポテトが入ったチューリーンをサーブしています。テーブルの隅には三つほどチューリーンがおいてあり、温野菜などの副菜が入っているようです。
センターには調味料セットがおいてあります。
大きなワイングラスで赤ワインを嗜むポワロ。手前にはデカンタに入ったポートワインと小さなリキュールグラスもみえます。

友人宅
『イタリア貴族殺害事件』にて



イタリア貴族の館にて


鈍器で殴られた伯爵の食後のデザートはフルーツを食べる予定だったようです。テーブルにはコーヒーカップとポートワイン、フルーツを食べる為のお皿とナイフとフォーク、そしてセンターにはたくさんのフルーツがコンポートに盛られています。
夕食のメニューはこんなに豪華です。
・スープ 舌平目のノルマン風
・フィレ・ステーキ
・ライス・スフレ
シェフの説明だけで、映像はありませんでした。
とてもおいしそうです。残念。見たかったです。

イタリア伯爵宅
『イタリア貴族殺害事件』にて


ディーラー社長のランチ


お構いなしに食事中に押し掛けるポワロとヘイスティング。
おかげで食事シーンがたくさん見れて嬉しい限りです。
社長のランチは、ワンプレートランチですがワイン付きです。ひとりランチですが、デカンタや銀器の調味料セットがおかれ、センターにはフルーツコンポートがセッティングされていました。
英国ではお花やキャンドルをセンターにセッティングする事が多いですが
今回はイタリアの食卓だったのでフルーツだったのでしょうか?

ディラー社長宅
『イタリア貴族殺害事件』にて


Brocante307では


お国によってテーブルマナーが違ったりするので、食事風景は見ていてほんと気付きがたくさんあり見ていて面白いです。
ブロカント307では日常にあるものにプラスするだけで華やかな食卓になるアイテムをこれから紹介していきたいと思います。

皆様の暮らしに素敵なひらめきが出会えますように。

Brocante307 SHOP


#自宅で愉しむアガサクリスティー


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?