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【NYY】迫る期限,下策未練,描く私見【Short】

日本時間で8/2(水)朝にトレードデッドラインを迎える訳ですが,ニューヨーク・ヤンキースの動向は未だ不明。Buy・Sellどちらにも転んでいませんよね。
ただ,本日行われたオリオールズとの試合ではSeverinoが初回7失点の大炎上。怪我から復帰したJudgeはリハビリの一環で休暇。スイープは回避したとはいえ,ALE列強ひしめくワイルドカードへの道はあまりにも険しいと感じます。

何度も言うように,ここ数年のヤンキースはWS優勝を至上命題に掲げて大型補強を繰り返してきたわけです。しかしどうでしょうか,近年の目玉補強であるGalloやMontas,Donaldsonらのパフォーマンスは低調に喘ぎ,Rodonは初年度からディザスター級に変貌。堅実と思われたLeMahieuやRizzoへの厚遇すら短期の補強戦略への障壁となっています。お世辞にも潤沢とはいえない傘下組織をなげうって,今夏もまたコンテンド組としてBuyに回るビジョンは少なくとも冷静なファンにはありません。

じゃあ売り手に回るのか?と問われたところで,アクティブロスターの1/3が長期債権で埋められているチームの動きは限られていると言えるんですが,今回は売り手に回った場合に考えられる放出対象をまとめてみます。

①Gleyber Torres(2B)26歳【1.5年】

ベテラン野手が巣食うロスターにおいて未だに若手扱いのTorresですが,まだFAまで1年半の期間を有しているのは他球団から見ても魅力でしょうか。
AVGこそ低いですが,今季はK%を10%ほど低下させるアプローチ変更が功を奏している印象。ISOを見ても年々パワーナンバーが鳴りを潜めているものの,今季も20HRは堅いと思われます。
かつてはずさんな遊撃守備で話題となった彼も,昨季から二塁固定を受けると平均+レベルのパフォーマンスを披露しています。

早速マーリンズからオファーを受けたような一報もありましたが,NYYがEdward Cabrera(残り5.5年)と  Braxton Garrett(残り5.5年)のデビュー済み先発2名,さらに2名の有望株を要求したとのこと。スーパースターでもないTorres1枚で昨季全体Top100に入っていたCabreraと,今季ソリッドな成績を収めている左腕先発のGarrettを獲得出来ると思っているCashmanには心底驚かされます。是非栄転いただきたいですね。(おなじみTrade Valuesで見てもTorres9.8Mtvに対してCabrera24.4Mtv,Garrett35.8Mtvと,本来ならお前らが有望株をつけないと成立しないやろ・・ってレベルで差があります。)

ここは高望みせず,有望株2-3枚を引っ張ってこれれば万歳じゃないでしょうか。Max Meyerは難しいとしても,Jake Eder(LHP)+Javier Sanoja(OF/IF)+@みたいなロスターのアクセントになりそうな枠を取れたら僕は嬉しいですけどね。これだと2名ともRule5イリジブルでMIA側にメリットが大きすぎるかなとも思いましたが,彼らが更なる中継ぎ補強を目論むならもっと多種多様なアセットは期待できそう。言うて,Buyer側に合せる必要もないのでもう少し高望みしても怒られはしないだろうけど。(全体Top100を1名とれないかね😖)

②Isiah Kiner-Falefa(UT)28歳【0.5年】

昨季開幕前にトレードで獲得後,正遊撃手を務めましたが低調に終始。外野守備にも挑戦し,9ポジションを制覇することとなった今季はUTとしてなら全然我慢できる打撃(OPS.700)に加え,ポジションによっては高品質な守備力,上位クラスのスプリントが融合し,なかなか面白い存在に。
別にコンテンダーが欲しがるとも思わんが,守備・走塁枠として少なくとも傘下Top30を1名+PTBNL程度にはなりそう。直近7試合でOPS.900超えということもあって買い手には困らなそうなので,出さないメリットがないと思います。
Edmundo SosaやJosh HarrisonがUTをになっているものの,Philliesに刺さったりしないかなと思っています。特にHarrisonからIKFならオンペーパーであるもののアップグレードは期待できる?勿論Harrisonみたいな選手はクラブハウスへの影響も大きいタイプなのでなんとも言いがたいですが…。ただ,PHIならIKFの打撃改造も易々とやってのけそうな漠然たるイメージがあります。

③Wandy Peralta(LHP)32歳【0.5年】

2021年にNYY移籍以後,セットアップからクローザーまでを担うハイレバ起用可能な左腕。ただ防御率はキャリア最高であるものの,LOB%やBABIPに助けられている印象もあり,実際にはRobertsonらのような高値は付かないと予想。もちろん,ワンポイントが消え失せた中でもブルペン左腕の価値はある程度望めそう。
傘下Top10を1名+傘下Top30を1名といったCOL-ATL間のPJのようなDealにまとめられるとヤンキースにとっては最高でしょうかね。
Paraltaくらいの選手なら引く手あまたでしょうし,上の2名とくっつけて放出の線があっても良いと思います。

④Harrison Bader(OF)29歳【0.5年】

打撃でのインパクトは薄いものの,スタッドキャスト時代を象徴する中堅守備は未だ健在で55試合でOAA+7を計測。IKF以上に守備走塁でお釣りがくる選手。Bellingerが市場から退いた今,Dylan Carlsonと並ぶセンター枠としてオファーはありそう。しかも数年保有できるCarlsonとは異なり,対価も安めで済むことから買い手も付きそうなのはGood。ネックは獲得後にちゃんと試合に出れるのかという点ですかね。

こちらの対価は読めませんが,Torresをダウンスケールさせた傘下Top10を1名+@くらいになるでしょうか。 

⑤Clay Holmes(RHP)30歳【1.5年】

Torresと並ぶ対価を引き出すのであれば来年も保有できるクローザーHolmesの放出でしょうか。Rule5イリジブルを2名放出した2021年に加入したリリーバーがここまで成長したのは嬉しい誤算でしたよね。xStats的にも問題ないでしょうし,コンテンダーによるブルペン補強のレーダーには間違いなくかかる選手。ただ,NYYが今季立て直して来季コンテンドするのであれば放出順位は低いとも思います。正味来年ダメならTDLで売ればいいだけですし・・。
それでも放出するのであれば傘下Top10を2名(1人は上位有望株)のようなパッケージを引き出せるとNYYとしてはベストですよね。個人的には最良のパッケージが来なければ出さないでいいと思います。

総括

こんな感じで書いたけどさ,有望株をこれだけ手にしたところで上はベテランでロスターが埋まっているのが現状。多分MLB選手を1対1で取りに行く動きのほうがあるんじゃないかなとも。特にSeverinoとCortesが計算できないとなると先発補強は必至ですし,Torres+@でMIAのCabreraを獲りに行く動きはあっても驚きません。数年保有できる左翼手補強もあるのかな。

あと,万が一ここから純然たる買い手に回ったら多分私はどうにかなってしまいます。

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