見出し画像

その面白さ、依存してない?【面白いとは何か?面白く生きるには?】

最近読んでなるほどなぁと思った本がある。
「面白いとは何か?面白く生きるには?」という本。

「面白さ」をテーマに書かれた本。
面白さとはなんぞや、面白く生きるにはどうすればいいのかが書かれている。

この本の中で「他者がいないと生まれない「面白さ」」という話が興味深かった。
子どもの頃は家族や友達と一緒に過ごし、とても楽しい時間を過ごしていた。
親や友達から与えられる面白さ、この面白さは他者に依存して与えられた面白さだった。
ところが、社会に出ると誰も面白さを自分に与えてくれない環境に身を置くことになる。
それが普通なことなのにギャップを感じて何をやっても面白くなくなる。
これまでは面白さを誰かから与えられてきたからこそ、今度は自分が与えられる人間になるように頑張ろうと切り替える必要がある。 
だが、それを上手に切り替えることができなくて苦しむ人がいる。
誰かがいないと発生しない面白さしか知らない人は、ひとりになってしまったときが地獄らしい。

数年前、友達が旦那さんについて話していたことがある。
旦那さんが子どもを楽しませることを全く考えていないという話だった。
「自分を楽しませてくれる」ことにしか興味がなくて、自分が楽しくないと思ったらすぐに不機嫌になる。
友達は親になったのだから今まで与えられてきた楽しさを今度は子どもに与えるべきだろうと、とても怒っていた。
私はその話を聞いて、少しドキッとした。

私も相手が「自分を楽しませてくれるか?」ということに執着していなかったか?
なにか出来事に対して面白さを求めることは良い。
だが、付き合う人に対しても「自分を楽しませてくれるか?」という目線で接していなかったか?
自分を楽しませてくれない人に対して、不機嫌になっていなかったか?
子どもの頃から切り替えができていない、大人になれていない自分に気づいてしまった。

この本を読んでそのことを思い出してしまった。
面白さや楽しさを貰いたい側になると、どんどん苦しくてしんどくなる。
相手に負担を強いてしまい、自分から離れていく可能性もある。
これは私も経験があり、実際に離れてしまった人もいる。
切り替えができずに満たされない欲を求めて続けてしまうと、ずっとそれを与えてくれる人を探すことになってしまう。
地獄の中の地獄を味わうことになる。

対処方法はひとりで面白いと思えることを探すことだそうだ。
他者に依存しない、自分ひとりで面白いと思えることを見つけることが必要になる。
今はひとりで黙々と本を読むことが楽しい。
本を読むようになってから寂しさや孤独、渇望感みたいなものが少し和らいだ気がする。
色々な人の価値観や考えに触れることで、私の常識は常識ではないということがなんとなく分かってきたからかもしれない。
世界は広くて、色んな価値観があることを学ぶことができている。
前と比べて少し心に余裕が出てきたことは自分の中のちょっとした変化である。

そんな感じで自分の未熟さを指摘してくれるのと同時に、面白さってなんやねんという問いに答えてくれる本だった。
「世の中面白くないことばかりだ!!」と憤っている人ほど、読んで欲しい。
そして面白さや楽しさを他者に求めすぎてる人ほど自覚してほしい。
この辺を勘違いしたまま生きると、この先歳を重ねるほどしんどいと思う。


この記事が参加している募集

読書感想文

最近の学び

サポートして頂けたら、とても嬉しいです!励みになります!よろしくお願いします!