『光を与える』スペイン語

昨日は皆さんの記事をスキしたくてもできない状態に見舞われましたが、何かのきっかけで戻ってとてもほっとしているknkです。

ちなみに私が昨日upした記事はこちら(宣伝。笑)

ところで、今日はちょっとスペイン語のお話。

私が大好きな大人向け絵本、『翻訳できない世界のことば』に紹介されているように、世界には私たちが知らない素敵な言葉がたくさんあります。


スペイン語にも素敵な言葉は沢山あります。

その中で、翻訳すると味気ないけど、直訳するとキレイな言葉もあります。

一つ好きな表現をご紹介。

dar la luz(ダール ラ ルス)

意味:出産する

普通です。日本語にも同じ言葉はある。

でも、個別に考えると、

dar :与える

la luz :光

つまり直訳は「光を与える」。

出産は命がけで、とてつもない痛みを伴うものですが、これから生まれてくる赤ちゃんに希望と言う光を与えるようなイメージを連想して、私はすごく好きな言葉。お母さんも頑張れそうな気がする。

しかし以前、この話を人(スペイン語圏)にしたら、「出産はものすごい痛みがあることを理解してないのか?」「言葉一つ一つを考えることになんの意味が?」「光を与えるという意味では使わないのになぜ感動するの?」と言われたことがあります。(彼らは言葉とはただ情報を伝達するものとしか考えないタイプ。)

ちょっとショックでした。

でも、私が言いたいのはそうじゃなくて。

意味も実際はどういう状態かも知っています。

ただ、これは慣用句というか比喩的な表現だけど、こういう言い方って素敵と思っただけなんだけど。

別の時に母親ほど歳の離れた女性とこの話をしたら、

「本当よね。すごく明るい気持ちになれる。私もそうよ」

仲間がいてよかった。

隣で話していたアメリカ人の女の子も「うんうん、すごく好き」と頷いていました。

どういう経緯でこの表現が使われるようになったのかわからないけど、「産み出す」という力強さを感じさせる日本語(や中国語など漢字文化圏)と「光を与える」というスペイン語(たぶんラテン語圏全体)、どちらも母性ある言葉だと思う。

学習者だから気付く素敵な表現、もっともっとあるんだろうなぁ。出会いたいなぁ。

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