チュニス・カフェびたり紀行2
チュニスのカフェの話の続きです。
首都チュニスのカフェは大きく分けると2つに分類できます。旧市街に多くある伝統の色彩の濃いカフェと、新市街に多いフランス風のカフェです。
チュニジアは19世紀の後半から20世紀半ばまで、フランスの保護領になっていたので、生活・文化にフランスの影響が色濃く残っています。フランス語を話す人も多く、食文化にもフランスの影響があります。食でいうと、地理的により近いイタリアの影響も強く感じられます。スパゲティなどのパスタは街の食堂に普通にメニューに載っています。
これがチュニス新市街のカフェ。出てくるコーヒーはエスプレッソが主流です。新市街でも、特にブルギバ通り(チュニジア初代大統領の名前に由来)のカフェの密集度は半端ありません。チュニスは世界でも有数のカフェ密集都市じゃないかなあ、と思います。
対して旧市街のカフェ。
ぐっとアラブっぽくなります。何がアラブっぽいかというと、まず、水タバコがあります。コーヒーは・・・ここでもエスプレッソはかなり優勢なのですが、中東でスタンダードな「トルコ・コーヒー」を出すところも結構あります。
旧市街の石畳の上に、椅子を置いただけのオープンカフェなんかもあります。私には、むしろこういうところのほうが落ち着きます。
モロッコのカフェと同様、猫は自由に行き来しています。椅子の上で眠っている猫を、お客もあたたかく見守っています。
モロッコやチュニジアの「旧市街」を歩き回っていると、これまで知らなかったさまざまな面白いものにでくわします。
ツイートに書いたように「お菓子までもがアラベスク」とは、びっくりです。
路上に無造作に並べられて売られていたタジン鍋がとても美しかった。
歩きつかれたら、カフェで休めばいい。ああ、まるで猫と同じですね。
「何もしないことを楽しむ」ことをトルコ語でケイフといいますが、まさにケイフを満喫することが、チュニスの旧市街を楽しむコツかもしれません。「その1」で予告した「赤と緑」の話は、まだ資料を発見できておらず、大変申し訳ありませんが、さらに宿題、となりそうです。
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