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#54 妊婦さんはコーヒー、紅茶、ハーブティー飲んでいいのか問題〜カフェインの謎〜

最近、キートスにいらっしゃるお客さんにも妊婦さんが多いので(なぜかは不明☺︎)、カフェインと妊婦さんに関することをちょっと調べてみました。

何となくは分かっていたり、知識はありましたが、きちんとした確証がなかったので。

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❶ 妊娠中でも少しくらいならコーヒーなど飲んでも大丈夫?

❷ エスプレッソはカフェインが少ない?

❸ 深煎りと浅煎りでは深煎りの方がカフェインが少ない?

❹ ハーブティーはカフェインレスなので飲んでもOK?
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上記に関しては、ぼんやりと、そうだと思ってました。

では…

❶ 妊娠中でも少しくらいならコーヒーなど飲んでも大丈夫?

は、具体的にどれくらいまでなら飲んで大丈夫なのか。

厚生労働省のHPにはこう書かれています。

世界保健機関(WHO)は、2001年にカフェインの胎児への影響はまだ確定はしていないとしつつも、お茶、ココア、コーラタイプの飲料はほぼ同程度のカフェインを含んでおり、またコーヒーはその約2倍のカフェインを含んでいることから、妊婦に対し、コーヒーを1日3から4杯までにすることを呼びかけています。 また、英国食品基準庁(FSA)では、2008年に妊婦がカフェインを取り過ぎることにより、出生時に低体重となり、将来の健康リスクが高くなる可能性があるとして、妊娠した女性に対して、1日当たりのカフェイン摂取量を、WHOよりも厳しい200mg(コーヒーをマグカップで2杯程度)に制限するよう求めています。

厚生労働省HP(https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000170477.html)


ということなので、低く見積もって、カフェイン200mgまでと考えましょう。



では、カフェイン200mgとは、コーヒーにすればどれくらいなのか。紅茶、エスプレッソにすればどれくらいなのと。

実生活に落とし込めないと意味がありません。

そこで、全日本コーヒー協会が出しているのは以下です。

コーヒーや紅茶の抽出方法(温度や時間や挽き方など)により異なりますので、あくまで目安として参考になさってください。

100ml当たりに含まれる量、なので、実際はマグカップなんかで飲むともう少し多いですね。

全日本コーヒー協会(https://coffee.ajca.or.jp/webmagazine/library/facts/)

以上のことから、
❶ 妊娠中でも少しくらいならコーヒーなど飲んでも大丈夫?
答えは、Yes ということでした。


❷ エスプレッソはカフェインが少ない?

こちらですが、エスプレッソは短時間で抽出するから、カフェインが少ないなどと言われていたりしますが、実際はどうなのでしょう。

上記のGIGAZINEの記事で、最もカフェインを多く、あるいは最も効率的にカフェインを抽出する方法などについて、ニューキャッスル大学で食品科学・人間栄養学の講師を務めるエマ・ベケット氏が解説した記事によると、

典型的なエスプレッソが1杯30mlでカフェインが122mg

とあります。


先の全日本コーヒー協会の記事によれば、


普通のドリップコーヒー 100ml
だと
カフェイン60mg

でした。

単位を、実際飲むときの現実的なメニューや数字に合わせましょう。

普通のドリップコーヒー 240ml
だと
カフェイン144mg

に対して、

カフェラテ(エスプレッソ30ml + ミルク) 240ml
だと
カフェイン122mg

になります。

エスプレッソ(ラテにした場合)のほうが、若干カフェイン量は低いですね。

以上のことから、
❷ エスプレッソはカフェインが少ない?
答えは、少しだけだけど、Yes という結論になりますね。


❸ 深煎りと浅煎りでは深煎りの方がカフェインが少ない?

熱でカフェインが無くなるので、深煎りの方がカフェインが少ないなど色々噂がありましたが、UCCのHPに下記とあります。

浅炒りコーヒーと深炒りコーヒーのカフェイン含有量は同程度です。カフェインは焙煎時の熱に対してほとんど分解や変化することはなく、焙煎後コーヒー豆の重量あたりのカフェイン量はほぼ変わりません。

UCCのHP(https://www.ucc.co.jp/customer/faq/faq117.html)


なんと!あっけなく解決です。

以上のことから、
❸ 深煎りと浅煎りでは深煎りの方がカフェインが少ない?
答えは、No で、ほぼ変わらないということになりますね。

では最後

❹ ハーブティーはカフェインレスなので飲んでもOK?

下記のエスビー食品のHPにあるように、ハーブティーにはカフェインは入っていません。


しかし、一部のハーブには、妊婦さんは大量には飲まない方がよいものもあります。(下記参照)

ハーブティーは、妊娠中でも楽しめるノンカフェイン飲料としておなじみです。ただし、レモングラスやローズマリー、シナモン、リコリス、マテ、ジャスミン、ハトムギなど、一部の種類には子宮収縮作用などがあり、妊婦さんにはNGのものも。大量に飲まなければ問題はありませんが、購入するときには産婦人科医やハーブティーの専門店に相談して、飲んでも大丈夫かどうか確認するようにしましょう。

ライオン歯科衛生研究所(https://www.lion-dent-health.or.jp/mama-anone/pregnancy/article/preg-caffeine-01.htm)


以上のことから、
❹ ハーブティーはカフェインレスなので飲んでもOK?
答えは、Yes & No で、
ハーブティーはカフェインレス。
だけど、妊婦さんは飲まないほうがよいハーブもある。
ということになります。


以上、

今まで、私も、もやっとして疑問だったカフェインの謎が、ある程度はっきりしました。

そもそもカフェインの医学的な効果としては、下記を参考に、

・疲労感を和らげる
・眠気を覚ます
・むくみを予防する
・頭痛を軽減する
・運動能力が向上する

があげられます。

しかし、過ぎたるは及ばざるがごとし。

過剰摂取は、健康な人でもデメリットがあるようです。

日本では「カフェインに対する感受性に個人差がある」として、1日の摂取許容量は決められていません。しかし、海外ではカナダやオーストラリアなどで、カフェインの1日あたりの推奨摂取量が決められています。

カナダ保健省によるカフェインの推奨摂取量(2012年発表)は、以下のとおりです。

・健康な成人:400mg以下
・妊婦、授乳婦、妊娠を計画している女性:300mg以下
・10~12歳児:85mg以下
・7~9歳児:62.5mg以下
・4~6歳児:45mg以下

アリナミンのHP(https://alinamin.jp/tired/caffeine-effect.html)



妊婦さんでなくとも、適度に摂取して仲良くなれるカフェインとの付き合い方ができればと思いますね。



最後に、繰り返しになりますが、コーヒーや紅茶の抽出方法(温度や時間や挽き方など)により異なりますので、あくまで目安として参考になさってください。

また、本記事はお読みいただいたことから分かるように、あくまで信頼できるソースを集めてまとめたものです。カフェインの摂取を推奨したり否定したりするものではないので、きちんとかかりつけの医師や産婦人科医や専門家に相談の上、摂取することをお勧めします。

最後までお読みいただきありがとうございました!




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