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もう少し静かで温かな冬は続く 〜過去日記 2016


某日


官能と少女を読み終える
昨日、ベッドで女の子は監禁されてたのに気付かず
口淫と自慰を教わったんだよと
彼に話すと

こうひんとじひってなあに?

ふがぶがしながら訊いていた



テラスに出ると
彼の髪の毛があちこちに散らばっている
都立家政にいる時
玄関の外にこんもり捨てた髪の毛の山を思い出して
可笑しかった
ジョンは元気かな
イビキをかいてるかな



今日は寝室でも15度もあり
暖かい
平松洋子の本の花は半分くらい
読み進める


彼女は料理家でもあるので
なんとなく文章もエネルギッシュ
刻んで下ごしらえをして
ジュッと焼くようなリズム感が
ある
料理に主菜と副菜があるように
文章の構成もそれを思わせるようなバランスがあり
見事としか言えない
見事過ぎて、ちょっと溜息が出る
普段親しむには
ちょっと煮くずれたりお皿から
はみ出してるような気安いこばんの方が口には合うような気もする
文章って奥が深いな
上手過ぎてもいけないような
気持ちになる
勿論、その人の好みだけれど


読み手がリラックスして
肩肘こらない程度に読ませるのも
もしかしたら
書き手のテクニックなのかも
しれない


隙がある女の子の方がモテるのと
ちょっと似てるな


某日


ツナ缶にたまねぎを刻みトースターで焼いて食べる
マルタのやさしい刺繍を
ふたりで観た
スイスが舞台の映画だった
午後から駅まで歩いて大宮へ
5月の陽気で暖かい

ブックオフで本を見てると
彼は具合が悪くなり
青ざめた顔をしている


不動産屋へ行った時に立ち寄った
喫茶店は扉が閉まっていたので
ぐるっと廻ってルミネまで歩いた
屋上のベンチで少し休憩して
外の空気を吸ってから
5階のカフェでケーキを食べた
スポンジに洋酒がしみていて
美味しい
あまうおも甘い


今まで、それ程には苺を美味しいと思わなかったけど
単に美味しい苺を知らなかったのかも
帰宅すると
彼はベッドになだれ込むようにして眠った
2時間くらい寝てから
未解決事件を謎解く番組を見ながら
三つ葉とベーコンの卵とじ丼を食べた
三つ葉がイキイキして生命力を
感じる


その後、買ってきた細川亜衣の
食記帳を読む
想像以上に素晴らしく
いっぺんに読んでしまうのが
もったいないので
少しだけにしておいた


大宮へ行っただけでも疲れたが
彼は柏まで通勤していて
通勤だけで疲れがとれないのだと
思う
体調もこのところ良くないし
なにか良い打開策はないものか
せめて大宮あたりで仕事できると
いいのだけれど



彼は具合が悪いのに
純ちゃんありがとうとか
ごめんねとか言っていた
ありがとうを言うのは純ちゃんなのに
彼の体調が良くなりますように


某日

気温は14度くらいまで上がる
長い冬を読み始めた
牛が水を飲んでる途中で凍りついてしまった話を
彼に聞かせる

シュークリームと
ガーベラとラナンキュラスを
買ってきてくれた
ガーベラは青く着色してあった
ラナンキュラスはモーブピンク
ありがとう


ガーベラは子供っぽいと言うと
純ちゃんに似合ってると
言われる
頭ん中お花畑みたいな人が
頭にさしてると言うと
純ちゃんがまさにお花畑だと言う
どこがと言うと全部だって
とほほ


夜はハンバーグのミートソースがけを食べ
わたしを離さないでを見た
まだ
暗く重い内容だった彼は子役と大人になってからの役者が同じだと勘違いしていた


一週間お疲れ様でした


某日


ゆっくり起きた
曇り空で寒い
昼過ぎには雨が降り出した
ソファで静かに
ふたりで本を読む
彼は仕事の本を読んでいる
真面目
照れくさいのか冷やかしだと
言っていた


夕方、観葉植物が届いた
スイートオリーブは小さな白い花を
つけていて
チュピタンサスはけっこう大きい


我が家にぴったり
シンボルツリーに相応しい
くすくす


まだまだ寒い
温かくなったり寒くなったり
まさに、三寒四温だ

ローラたちはマイナス40度の寒さの中
食料不足や灯油不足でも
健気に暮らしている
思わず
今食べているものをローラたちに
あげたくなった
欲しいものを言えばキリがない
けれど
純は彼がいて
しあわせだ


目の前に見えるものを
ゆっくり見てはしあわせだと
感じ
本のローラたちにのめり込んでは
また、しあわせだと思う
ローラのお話は
本当に飽きない


そういえばお花畑の話をしていたら
彼がコスモス畑の犬を
思い出して
ふたりで笑った
犬はキョトンとしていた


西武園ととしまえんで偶然
同じ犬を連れた夫婦に会ったことも思い出した
彼との思い出が
たくさん


某日


長い冬を読み終えた
本当に長い冬だった
こちらも、もう少し冬は続きそうだ
でもだいぶ日がのびて
5時半でもやや明るい



ダイソーでフレームを買ってかて
ステンドグラスのミニテーブルを
作った
久しぶりにグルーガンを使った



彼は
ピンチョンを頼んで嬉しそうだ


某日

彼が買ってきてくれた
モーブピンクのラナンキュラスが
大輪になった


お天気は曇りで寒い
夜は彼は熊谷から帰ってきたそうで早かった


8時には夕飯にする
ピーマンと茄子と玉ねぎと豚肉の
味噌炒め
食後にフローズンフルーツの
ヨーグルト
チョコフレークが意外と美味しかった

ミスポターを一緒に観る
田園の美しい風景
今日はやたら眠かったけど
彼も映画の終わりから
眠そうにしていた
天気予報だと桜の開花は
3月26日頃の予想
もう少し静かで温かな冬は続く


某日

楽天のポイントでクッションを買った
生成りのは和室のソファにも置く

春がやってくるので
軽やかにしたい
麦のリースやマーガレットの
リース
買うと高いので自分で作ってみようかと思う


ブランデーで果実酒を仕込む
オレンジと林檎、ゆずを作る予定
そのうちにテラスでハーブを育てたい
やりたいことが沢山


久しぶりにツイッターを見て
研ぎ澄まされた言葉の感覚を
思い出す
自分以外の人を知ることは
自分を知ることでもあり
純は素敵とかじゃなく
もっと悪戯でエロティックで
でも
悪意とも違う
何か悪だくみを孕みつつ
やらしい女の子だ
可愛いとか綺麗と同じように
エロティックなものが好き
そういえば
女の子の裸体の載ってる写真集
取りに行こう
2年くらい前に買ったような


今朝
何故か夢のなかで田中くんの隣に寝ていて
あれ田中くんと結婚したんだっけと
しばらく寝ぼけていた
田中くんとはキスさえしてないのに
たまに夢に出てくる


彼は綺麗な音楽のようで
自分の猥雑さを実感している毎日
純は煩悩の塊
骨の髄まで



書き忘れてたけど
昨日カラーリングした
彼はは今日になって
気がついた


朝方、雪がつもっていたが
昼過ぎには良いお天気になった
洋室の出窓から雪景色を撮ると
気温はぴったり零度だった



某日


久しぶりに人のセックスを笑うな
を見る
ユリはストッキングの上から
パンツをはいている


永作博美じゃなく
一般人が同じようにしたら
かなり変だ
そもそも不倫なのに
永作博美が演じることで
ほんわかしてしまう
こんにゃろめ



バナナのブランデーケーキを
焼き
クッションの中綿をつめる
サイズが違うけどダイソーの
中綿を2ついれたら
丁度いい感じになった
彼は帰りの電車を
急ぐとギリギリ間に合う話をして
くれた
それを逃すと次は11分後だそう


わたしを離さないで
水川あさみが毒気がなくなった
三浦春馬はロン毛の方が似合う


果実酒は1日おいたら
琥珀色がクリアになった
明日は土曜だけど仕事だそう

お疲れ様
彼と二人暮らし
楽しい   嬉しい


某日


春が近づいている

時々窓をあけると、どこからか
甘く清楚な香りが漂ってくる
多分、梅の香りだろう
ふわっと鼻腔をくすぐりながら
通りぬけてゆく
気温は10度


風があるので、ずずずーっと
物干し竿の洗濯物が行ったり来たりしている
彼は今日も
シュークリームを買ってきてくれた


カズオイシグロのわたしを離さないでも併読し始める
ルバーブが出てくるあたりが
イギリスらしい
農場の少年は面白くて
ぐいぐい読める
ローラのシリーズの中では
隠れた人気があるのも頷ける
明日は
彼もゆっくり朝寝坊
できる
一週間お疲れ様でした


某日


夜から朝にかけて雨が降る
大草原の小さな町はより詩的に
なっている
6月の野バラや部屋にスミレを
飾るところも目に浮かぶように
読んでいる



ダイソーのはぎれでクッションを
ふたつ作る
チクチク縫うのはいいのだけど
一番大変なのが
針に糸を通すまで
針穴が小さくて中々糸が通らず
それが時間がかかった

ロバートハインデルを額縁に
飾り
ミニテーブルにも手をいれる



夜はシチューと肉団子の甘酢炒め
今日も風が強い
明け方の雨は催花雨になっただろうか
所々で梅が咲いている




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