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問題は解決しなければという先入観

問題が発生した時は、それを解決しなければいけないと思いがちだ。だが、実際はそうではない。問題は対応するべきものであって、解決するべきものではないと考える。

例えば、大学受験ではたくさんの問題が出てくる。受験者はそれらの問題を正解しないと合格できない。しかし、全問正解しなければ合格できないかと言われるとそうではない。数問間違えたって合格はできる。

ここで、受験者の目的は何かを考えると、それは受験に合格することだ。そして、たとえ全問正解しなくても、受験には合格できる。つまりそれは、問題を解決しなくても目的は達成できることを意味する。

解けない問題は捨てて、解けそうな問題から解く手法をやったことがある人も多いだろう。これは、問題を解決せずに、捨てるという対応をしている。解決ではなく対応なのだ。

完璧主義を捨てさえすれば、全ての問題を解決する必要はない。時には諦めも肝心だったりする。


私も隣に住んでいる人が夜中うるさくて、夜眠れないという問題を抱えていた。始めはそれに対して解決しようと、隣人に静かにしてくれと頼んだ。一応会社の寮に住んでおり、同期なので顔は知った仲だ。

だが、本人は静かにしているつもりらしいが、全く静かにはならなかった。問題は解決しなかったのである。

なので私は、問題を解決することを諦め、問題を問題ではなくする対応を考えた。目的は夜中うるさくても眠れることなので、それを達成できればよい。

そこで、夜は耳栓をして眠り、朝は光目覚まし時計で起きることで対応した。夜うるさいのは耳栓で聞こえなくし、ふさがった耳では目覚ましの音が聞こえなくなるので、光で朝は起きることで対応したのだ。我ながらナイスアイデアであった。

諦めることで新しい対応手段が見えてくることもあるのだなと思う。ちなみに、後日隣人にそれらの出費を請求したら、冗談として受け流された。全く畜生な隣人である。


問題には目的が付き物だ。目的のない問題はそもそも解決する必要がない。そして、目的に対する対応手段は1つではない。無数にある。

そのため、問題だからといって解決しなければいけないとは限らない。大事なのは問題ではなく目的を達成することだ。

完璧主義を捨てて諦めることで、新しい対応策が見えてくることもある。ならば、解決できない問題は切り捨てて、目的を達成できる違う対応を取る。もしくは違う問題に取り掛かることが有意義だと考える。

何より、解決できないような問題に時間を割くほど、人生は暇ではないのだから。

おわり


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