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ため息16:定例会議

週に1回、経営幹部の会議内容の一部を部下に伝える「上意下達」の連絡会議がどこの職場にもありそうです。

ある会社の職場長は、部下に伝えたほうがいいと思ったことだけを選んで伝えました。情報が限られているので、部下は幹部社員が何を考えているか会社がどの方向に向かっているのかリアルタイムで推測できませんでした。上司が情報操作をしていると思うと、「上意下達」の内容に信頼性が薄れてしまいます。

振り返ると、職場長会議の詳細をリアルタイムで知るのと知らないのとに大差がないような気がします。確かに社員間での社内のうわさをするときには知らないことが多くて聞き手にまわってしまいますが、それがどうしたということです。噂話や社内事情に妙に詳しい人がどこの世界にも存在します。その人の話は面白いですが、それだけのことです。これに気がつくと、社内のうわさに興味がなくなります。

自分の将来に影響を与えるのは、リアルタイムで入ってくる社内会議の内容ではないと考えると、意図的で限定的な「上意下達」は納得できます。社員は知らなくていいという情報は、自分がその立場になったとき同じようにするような気がしたので、この職場長を少しだけ勘弁してやりました。

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