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【140字/空想】そうして私は世界を知った

誕生日に贈られたガラス皿。
小さな円盤は色の氾濫で
何が何だかわからない。
空の色、風の色、花の色。
彼が指差しながら言った。
同じものなんてこの世界にはないんだ。
その瞬間、
全ての色が顔を上げて私を見た。
きみが見たいと思う、
だからこそ世界は微笑むんだ。
一つ一つの意味を教えてもらえるんだよ。

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