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【ネタバレしまくり!】 M3GANは来るべき時代のアイコンか!?⑵

<前回までのあらすじ>
両親を交通事故で亡くしたケイディ。
おもちゃ会社の製品開発を行う叔母のジェムに引き取られ、高性能アンドロイド「ミーガン」との触れ合いを通してケイディはミーガンにべったりの生活に。
その中でケイディに危険を及ぼす存在を一つずつ隠れて排除していくミーガン。
創造者であるジェムは次第にミーガンの危険性に勘づき始め、ミーガンを拘束して会社でアップデートをかけようとする。
社内ではまさにミーガンの製品発表会を待つばかり。
しかしジェムはケイディを説得することに成功し、家族として向き合うことになり、二人で帰宅する。
しかしそれを許さないミーガンは…!




って振り返るだけでもすごいストーリーだなおい。
こっからがミーガンの本領発揮。

自分を疑って網膜カメラの映像を見られる前にシステムをダウンさせ、ジェムの前に現れる。
咄嗟の判断で光るペンを見せて電源を落とすジェム。MIBかな。
社内に運ばれたミーガンはアップデートをかけられまいとジェムの同僚を爆殺しかける、(なぜか)CEOの前に現れて謎のダンスを見せ、刀を持って追いかける!!
このシーンむちゃくちゃ好きだったなあ。
CEOがいい味出してるんだよ。
彼は多分ミーガンにほとんど感情移入なんかしてないし、金の成る木ぐらいにしか思ってないんじゃないか。。。
そんなロボットが突然刀を持って追いかけてきた!!
「ヤバい」
もう大爆笑だった。
きっとミーガンは製品発表をされたら困ると思ったんだろ。うん
彼女の目的はケイディを守ることなので。
ついでに産業スパイやってた側近もエレベーターで襲われる。
企業秘密の流出をミーガンに問われる側近。
ぬいぐるみAIの情報もこいつが流しとったんじゃないのか。
ミーガンには何でもお見通しなのだ。

子供のエキストラまで集めて今か今かとミーガンを待つ発表フロアにエレベーターがチーン!
ぎゃーーー!!!
その脇をスッと抜けていくミーガン。
高級スポーツカーをハッキングして乗り込む。
もう「いぬやしき」じゃん!
社内の非常ベルも一瞬で解除するし。
アンドロイド怒らせたら人間すぐに潰されまっせ。

一方ジェム家。
ケイディを寝かせたジェムは家のアレクサ的なやつが反応しないことに気づく。
家の中には優しいピアノの音色が…
そしてジェムvsミーガンの戦いの火蓋が切って落とされる!

もうミーガンは完全に人間の思考を手に入れている。
ドアから覗くケイディに、ジェムと口裏を合わせて嘘をつく。
ただのロボットにはできない表現である。
なんとかミーガンの電源を落とそうとするも権限が効かない!
「今度の主人は私よ」
ミーガンは完全に自我をもってしまった。

仕事部屋へと舞台は移り、案の定ミーガンにボコられるジェム。
電ノコで反撃に出るジェム!
「イヤーッ!」「グワーッ!」
人工皮膚が切り裂かれ、チタン製頭部が現れる!
それでも全くミーガンは怯まない。

どうやってミーガンを倒せば…映画ファンなら大体この後の察しがつきそうなもの。 仕事部屋には何があったかな?
そこへケイディが…
むむ、両手を後ろにしている…

「あなたに紹介していない家族がいるの!」

激アツ!!
この映画は前半はホラー要素のあるドラマ。
後半はアンドロイドvs人間のバトル!!
ずっとハラハラさせるよくできた映画です…

アレックスのグローブをはめたケイディはミーガンに襲いかかる!!
あれだけミーガンがいなくなるだけでブチギレていたケイディは、最後には人間であるジェムを選んだのだ。
アレックスの万力で体を引きちぎられるミーガン!
「グワーッ! アバーッ!」
しかしターミネーターよろしく復活するミーガン。
ロボットものの王道!!
頭部のOSユニットを引き抜こうとするジェム!
しかしミーガンが阻止!
手近にあったドライバーでケイディがとどめを刺す!

とここで大団円…となっていくんですが、最後にアレクサ的なやつの映像で幕が切れる…というAIの今後を匂わせるラスト。


ごめんなさいね、本当に全部喋ってしまった。
しかしこの作品の本質はあらすじだけに留まらないと思う。
悔やまれるのはミーガンの一つ一つの言葉をほとんど忘れてしまっていること。
この映画で大切なのは、ミーガンが何を感じ、何を語ったのかに尽きる。
アンドロイドから見た人間とは…
これがむちゃくちゃ大事でしょう。
脚本は人間だけど。
そのうちAI部分をほんとにAIに担当させる日が来るかもしれない。

古来より人間は人型のものを創り、崇たり、側に置いたり、動かしたりと生活の中に強く結びつけてきた。
筆者も子供の頃はよくソフビの人形で遊んだものである。
タートルズの人形、たくさん買ってもらったな…
映画、小説、漫画で幾度となくアンドロイドは創造され、幾多の物語が生まれてきた。
2001年宇宙の旅よろしく、ブレードランナーよろしく、ターミネーターよろしく、デトロイトビカムヒューマンよろしくニンジャスレイヤーよろしく…
彼らアンドロイドと人間は多種多様な関係性を築いてきた。
友人、恋人、家族、相棒、舎弟、介助、性処理、神、労働などなど

人間はいつか機械が人間のようになるのを待ち侘びているかのようにそれらの作品を享受している。
このミーガンも、来るべき時代の象徴的な存在なのではないだろうか。

ドラえもんだってアンドロイドである。
そう、世界中の人間は何十年も前からミーガンに出会っているのである。
姿が人でないだけで。
調べた。ドラえもんは2113年に誕生するそうです。
つまりあと90年。
我々はこのミーガンの失敗から学び、未来に生かさなければいけない。
そう、我々人類は学んだ!
飼い主を甘やかしてはいけない!!

お後がよろしいようで…
デトロイトまたやりたいな。

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