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共同親権は誰のもの?

 マスコミ報道を聞いていると、日本でも近い将来共同親権が認められるのではないかと思わされる。しかし法制審議会の中間答申を読む限りでは未だに導入については賛成案と見送り案の両論併記の状態でいつ議論が進むのか分からない。

 共同親権については、あくまでも子供の為の制度で子供の成長に両親が必要だという考えがベースにある。しかし、現実には子供と一緒に住んでいない一方の親が子供に会う為の権利として主張するケースが多い様な気がする。

 実はそこに子供の気持ちが入る余地は少ない。何故なら子供が小さかったり同居親の心情に寄り添った場合、子供の本当の気持ちが表面に出にくい(同居親がガードしてしまう。)であろうから。
もっとも乳児の時に別れた子にその意思を確認しようとしても難しいのは想像に難くないのだが。

 もちろん離婚時にお互い話し合って共同親権を選択する親がいても不思議ないし、現実にそういう離婚家庭もあるだろう。だが、現実にはお互いの意思疎通が出来なくなって別れる夫婦がそんな合意をすることは難しいと思う。

 個人的な意見だが、離婚時に共同親権も選択出来る様な制度にするのがいいかと思う。但し、共同親権を選択する場合は家庭裁判所へ申し出て調停もしくは審判を受けることとしたらどうだろうか?

 例え調停となっても円満な離婚なら双方出席で1回で終わるだろうし、片方にDVの疑い等があり揉めそうなら間に人が入ることで紛争が解決出来ることがあると思うのだが如何だろう。

 但し、共同親権の申し出が増えた時には裁判所側の人員や体制の見直しも必要となってくるのでそう簡単ではないのかもしれないが。

 繰り返し言うが、あくまでも共同親権は子供がふた親を確保する権利だと思う。親の会いたいという権利だけを守るものではない。とにかく共同して子供の成長にとり最適な回答を探すのが良いと思うが、双方の主張が分断している現状では難しいだろうか?

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