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「旅はお肌の曲がり角」読了

「旅はお肌の曲がり角」岸本葉子著(講談社文庫)

この本は、女性の一人旅に関するエッセイだ。
内容がだいぶ古い。(24年前に出版された本。書かれたのは、さらに前と思われる。)
しかし、著者の軽妙なトークは古さを感じさせない。

30年以上前の、留学時代の話、雲南省へ旅に出た話、東南アジアの話…様々な話が載っているが、色々な旅先での生活事情を垣間見ることができる。

私も、今から12年前くらいに、香港とマカオに、両親と旅行に行った。その時の、トイレの水洗レバーの形が忘れられなかったりする。
香港やマカオの水洗は、日本のようなレバーではなく、水洗タンクのテッペンのど真ん中にボタンがついていて、それを押すようになっているのだ。
今はもう変わっているかもしれないけど、あの形態は斬新で、よく覚えている。

あとは、8年前に主人と新婚旅行に行った、バリ島。バスタブに水を張ったら、タイルの隙間あたりから水漏れし、慌てて水浸しになった床をバスタオルで拭いたな。
しかも、フロントで一生懸命説明しようと、電子辞書を握りしめながら「My room’s bathroom is…えーと、えーと、leap」と、辿々しい日本語で話していたら「大丈夫!」と日本語で慰められてしまった事を、思い出す。

どれも、「旅のメイン」ではないけど、その国の生活が少し見えてくるエピソードだ。
この本を読みながら、そんな事を懐かしく思い出した。

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