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あぁ病院食…【バナーヌのエッセイ#16】

入院して数日。

病院食が苦手!

もう言わずにいられない、許して。病院食がどうも好きになれない。
栄養士さんが熟考の上メニューを作成し、調理師さんが丹精込めて作ってくれるのは百をも承知で感謝の気持ちでいっぱい!なのだが…

ある日のおかずで野菜のソテーが出たのだが、無味。
うん?味付けを忘れたのかな?
それとも「味」自体が恥ずかしくなって出てきづらくなったのかな?
せめて塩だけでも振っておいておくれ。
普段ご飯を残さないのだが、これだけはどうしても受け付けず残してしまった。ごめんよ、食材たち。

病院食が結構ストレスになってきたので、売店で遂にクリームパンとコーヒーを買ってきた。(特に食事制限はされていないのだ)

久々に嗅ぐコーヒーの香り…うぅワンダフォー。
これだけで心は満たされる。
一口啜ってみる。
豆の香ばしさが舌の上で躍動している。
薄味に慣れきっていた舌が喜んでいるのだ。

そして、次はクリームパン。君の出番だ。
おぉなんという優しい甘み。クリームが口の中でとろけるじゃないか。このままクリームと一体化して溶けてしまいたい。
こんなにクリームパンが美味しいだなんて、今まで君のことを過小評価していたのかもしれない。
ありがとう、クリームパン。

こうして私のストレスは軽減された。

懲りない私は、今日はパートナーに某KFCを差し入れしてもらったのだった。
これで退院までの数日は凌そう…


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