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フライパン一つでコック・オー・ヴァン

本日はフランスはブルゴーニュ地方発祥と言われている郷土料理の一つのコック・オー・ヴァン(Coq au Vin)のお話です。

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本来は肉質の硬い老いた雄鶏(コック)を赤ワイン(ヴァン)に香味野菜とともに一晩漬けてから煮込んで柔らかく仕立てる料理です。

煮込みに使用する赤ワインも酸味に特徴のあるブルゴーニュの赤ワインを使って作るのが本式です。

古典的なレシピやレストランで作られるコック・オー・ヴァンのレシピは、鶏もも肉を一晩赤ワインに香味野菜とともに漬け、しっかり赤ワインの風味を肉に染み込ませてから調理に取り掛かります。

時間も労力も必要とするのであまり家庭向きの調理法ではありません。

私が今回紹介するコック・オー・ヴァンはフライパンひとつで短時間でも美味しく調理できる方法を紹介しています。

今ではコック・オー・ヴァンはフランス全土で親しまれている料理です。
雄鶏よりも短時間で柔らかく仕上がる骨付きの鶏もも肉で代用されることが多いです。

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そのため名前もコック・オー・ヴァンではなく【鶏もも肉の赤ワイン煮・コック・オー・ヴァン風】と名乗ったほう正解ですね!

煮込みに使用する赤ワインは、調理をする料理人の住んでいる地域や好みのワインを使用して作るのが今では主流です。ブルゴーニュワインにこだわらず、身近で購入しやすいワインで作る事をオススメします。

日本ではチリ産のカベルネ・ソーヴィニョン主体の赤ワインなどが容易に購入できると思います。

渋さと酸味のバランスが良く、力強さと濃厚ながらも低価格なのでワインを料理に使うストレスもあまり感じないと思います。

フランス産のワインを選ぶのであれば、スパイシーなコート・デュ・ローヌ凝縮感や甘いスパイス香りのニュアンスが特徴的な南仏のワイン、また低価格のボルドー産を使用してソースを力強く・複雑な風味に仕上げてみても面白いです。

今回もYouTube動画内でコック・オー・ヴァン(鶏もも肉の赤ワイン煮・コック・オー・ヴァン風)の料理工程を詳しく説明しています。撮影日は昨年2020年の11月です。
11月はボジョレー・ヌーヴォーが世に出回る月ということを意識して、私はボジョレー地区の中でも力強さのあるモルゴン村のガメイ品種の赤ワインを使って調理しました。

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煮込むことで味が強調される赤ワインの味わいが鶏もも肉の風味を隠れないようにするために、フルーティーで優しい酸味に特徴があるボジョレーワインを選択しました。

ソースの仕上がりの味わいは、赤ワインの酸味、野菜の甘味、鶏肉の旨味の3つのバランスの塩梅がしっかりと取れています。

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寒い時期に向けて、家庭で味わえる代表的なフランス郷土料理の一つです。

またコック・オー・ヴァンの付け合わせには、私が愛してやまないフランス料理の定番の【じゃがいものピューレ】も一緒に添えています。



高級レストランから庶民的なレストランまで活躍の幅がとても広いじゃがいも料理です。

そのまま召し上がってもとてもおいしいレシピですが、コック・オー・ヴァンのソースと一緒に召し上がったときの一体感は格別です。

それでは作り方を紹介させて頂きます。

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【材料と分量】
鶏もも肉(骨付き) 2本もしくは800g
玉ねぎ             100g
人参              100g
マッシュルーム          60g
塩                 5g
バター              10g
ニンニク             20g
トマトペースト           15g
コニャック            20cc
赤ワイン              500cc
タイム・ローリエ
黒胡椒
バターと小麦粉のルー       10g
(バター5gと小麦粉を5gを常温であわせたもの)

【付け合せ】
ベーコン        60g
マッシュルーム     60g
パセリのみじん切り   適量

【じゃがいものピューレ】
じゃがいも      500g
牛乳         250cc
無塩バター         150g
塩            7g

【作り方】

①:食べる際に肉を骨から切り離しやすくするため鶏もも肉は上モモに骨の周りについている肉を包丁を使って軽く切り離しておきます。両面に塩・黒胡椒をする。

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②:オリーブオイルを引いたフライパンで鶏もも肉の皮面に焼き色をしっかりつける。メイラード反応を皮面に起こして香ばしい香りが赤ワインに移るようにしておく。

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③:焼き色を付けたらフライパンから取り出す。

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④:使用したフライパンはそのまま香味野菜を炒めるように使用します。小さく切りそろえた、玉ねぎ・人参・マッシュルームを塩をして中火で炒める。

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⑤:香味野菜がしんなりしてきたら、ニンニクのみじん切り、トマトペーストを加えて全体になじませる。

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⑥:コニャックを入れて香り付けをする。続いて赤ワインを入れて沸いたら③の鶏もも肉を皮面を上にしてフライパンに戻す。タイム・ローリエを加えて一度沸かす。

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⑦:沸いてきたら弱火にして蓋をし、40〜50分間火を入れる。途中20分が経過したら鶏もも肉を裏返す。

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⑧:ソースにとろみを付けるために、室温に戻しておいたバターと小麦粉を合わせてルーを作る。

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⑨:別でマッシュルームとベーコンの角切りをフライパンでサッと炒めてパセリのみじん切りと合わせておく。

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⑩:鶏もも肉に竹串などを刺して抵抗なく刺さったらフライパンから取り出す

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⑪:ソースに⑦で準備しておいたルーを加えてとろみを付ける。

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⑫:ソースにとろみがついたら、もも肉をフライパンに戻してソースとしっかり絡ませて温め直す。

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⑬:別で準備しておいたじゃがいものピューレの上に鶏もも肉とソースをたっぷり掛けて、⑧の付け合せも添えたら出来上がりです。

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Chef Ichi


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