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2020.04.09. 淡々東京ぐらし#10 ピザ用チーズは惜しみなく降り注ぐ

入社して7日目、すなわちリモートワーク7日目。きょうは朝のうちに散歩に出かけた。昨日とは違う道を歩いてみると、いまにも崩れてきそうな古い家屋のベランダで洗濯物を干している人がいたり、ゆっくりとした動作で車を洗っているおじいさんがいたりして、そうだよなあこんないい天気なんだしと心の中で頷いた。

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社内のチャットツールの雑談チャンネルに、自炊の写真がたくさん上がっている。弊社は自炊習慣のある人が多いみたいで、励みになる。

家でできるエアロビクスの動画をシェアして、一緒にワークアウトに励んでいる人もいる。皆、いつも以上に互いのようすを開示したり、人を誘ったりしている気がする。人がなんとなく近くにいるオフィスと違い、自ら現れて、人にタッチしにいかないと、オンラインのコミュニケーションは何も進まないのだ。

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夜ご飯は、冷蔵庫にほったらかしていたトマト缶の残りを救出し、トマトチーズリゾットにした。ベーコンとかきのことかの具材を入れたかったが、ストックがなかったので、ただただご飯とトマトとバター、コンソメ、塩こしょう、チーズでできたシンプルなものである。

「困ったらツナかトマトかチーズに頼っとけばなんとかなるじゃろう」という知見にもとづき、先週の買い物でついにピザ用チーズを導入したら、思った以上に活躍してくれている。

トマトソースのパスタを作っていて何か物足りんなと思ったら、やおら冷蔵庫からピザ用チーズの袋を取り出し、軽々しくドバドバと振りかけ、フライパンに蓋をして少し待つのが黄金ルートだ。大胆さと慎重さのハイブリッド。この少しの辛抱のおかげで、いい感じにチーズがとろけて、文句なしの美味しさになってくれる。

リゾットの仕上げに、冷蔵庫からてきとうに緑色の蓋のスパイスを取り出して、パセリかなと思って振りかけてみたらバジルだった。一瞬慌てたが、どれくらい慌てるべきなのか少し迷った。べつにどっちでも美味しくなりそうだし。

白米に飽きたけれどご飯ものが食べたいというときに、リゾットは重宝しそうだ。また作ろう。必要に迫られるとできることが増えるなあと感じる、今日この頃である。

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