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【confess・衆院選2017】 愛媛2区レポート。

今回の解散総選挙は、安倍晋三総理が森友学園や加計学園の責任追及から逃れるために仕組まれた「ごまかし解散」ですが、加計学園問題の爆心地である今治市は、愛媛2区です。誰に投票するべきかが非常に悩ましい選挙区なのですが、今治市では起こっていることを、実際に自分の目と耳で確かめてきましたので、お伝えします。まずは立候補している人たちを確認しましょう。

■ 村上 誠一郎 65 自民・前
■ 横山 博幸  66 希望・新
■ 一色 一正  67 共産・新
■ 西岡 新   44 維新・新

もともと保守層の強い地盤なので、自民党の村上誠一郎さんが優勢と見られているのですが、実はこの選挙区、加計学園をめぐって非常に生々しい「大人の闇」を感じることができる選挙区となっており、これだけでもなるべく多くの皆さんに伝えたいので、いつもより無料で読めるエリアを少し広げました。よろしくお願いします。


■ なぜ日本維新の会から四国で唯一の候補者が出ているのか。

実はこの選挙区、非常に不可解な出来事が起こっていることに気づくでしょうか。どの選挙区にも自民党か公明党の候補者は立ちますので、自民党の村上誠一郎さんが立候補するところに公明党の候補者は立ちません。これに対抗する形で、主義主張がまったく異なる共産党が立候補し、安倍晋三総理率いる自民党を倒したい希望の党が立候補してくることまでは理解できると思います。でも、日本維新の会が立候補するというのは、いろいろと筋が通らない部分が出てきます。
そもそも希望の党と日本維新の会は選挙協力しており、大阪では日本維新の会が立候補するところに希望の党の候補者を立てないことを約束しています。それなら愛媛2区も四国で唯一の候補者を立てる必要はないはずです。それなのに日本維新の会が候補者を擁立してくることには、どんな意味があるのでしょうか。
答えは、安倍晋三総理や菅義偉官房長官が村上誠一郎さんを潰しにかかっているから。
村上誠一郎さんは、いわゆる保守の中の保守、いわゆる「保守本流」の議員です。北朝鮮に先制攻撃したい極右の安倍晋三総理とは異なり、あくまで専守防衛であることは維持しつつ、有事の際に北朝鮮に反撃することは当然ながら、どうすれば日本への被害を最小限に抑えられるかを優先的に考えるという立場です。そのため、現時点で北朝鮮にやるべきことは「圧力」ではなく、「対話」であると考えています。なので、リベラルとも異なるのですが、簡単に言うと「昔ながらの自民党らしい議員」で、このたびの加計学園の問題はどのようなスタンスなのかと言うと、「まさか安倍総理に限ってお友達のために便宜を図ったとは思えないけど、説明してくれないと理解が得られない」というスタンス。実は、自民党の中でも数少ない安倍総理に説明を求める立場の議員なのです。当然、今の自民党は安倍グループに逆らうものは出世も活躍もできず、ひたすら冷や飯を食わされ続けることになるので、地元の方が「最近は村上誠一郎さんのパワーが落ちてきている気がする」と話すのは当然で、自民党の中で干されているどころか、加計学園の問題を追及してくる議員なんて必要ないので、今回の選挙では安倍グループの別働隊である日本維新の会からも刺客を送られてしまったというわけです。
「3ヶ月で自動的に消えるパソコンを使っている」と言って安倍晋三総理をかばった財務局長が国税庁の長官に大出世するぐらいなので、安倍晋三総理にうるせぇことを言う議員は、たとえ自民党であろうと別働隊から刺客を送られるというわけです。自民党からほとんどサポートを受けられず、希望や維新から命を狙われている村上誠一郎さんが順当に勝てるのかどうかに注目です。

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