映画『658㎞、陽子の旅』(8/4鑑賞)
なんて突き刺さる物語だろう。
父が死んだ。葬儀のため従兄に連れ出された陽子だが、思いがけずヒッチハイクで青森に向かうことになる。道程で出会う様々な人々。遭遇する数々の出来事。ふいに現れる、父の姿――。
陽子の旅の行く先は。
まず印象的だったのは、陽子の瞳。なんだか虚ろで、刺々しく他人を拒むように見えたんです。
普段は家にこもって仕事をし、物資の調達も通販。人を前にすれば声は小さく、言葉はうまく出てこない。
“コミュ障”――そう言われる彼女が、人に声をかけなければならないヒッ