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「一汁一菜」を暮らしに取り入れたら、良いことがたくさんありました。でも、やっぱり汁物は汁物枠。おかずは?と聞かれます。

一汁一菜は、味噌汁とご飯と漬物、いわゆる「汁飯香」を基本にします。それは以前からあった、庶民の暮らしにおける日常の食事スタイルです。一日に一度ご飯を炊いて、そのつど味噌汁を作って、漬物があればできあがりです。栄養のバランスは、味噌汁を具沢山にすれば大丈夫です。具の種類や量を多くすることで、おかずの一品を味噌汁が兼ねるわけです。

くらしのための料理学 土井善晴著

土井善晴先生は、一汁一菜を食事スタイルとすることで、暮らしが豊かになると説いています。私に置き換えて考えてみることにしました。私は、夫と中2の娘、小5の息子、4人家族です。

料理のことを頭の傍で常に考えています


朝起きた瞬間から昼食のお弁当、夕食のメイン料理を何にしようかを、考えだします。育ち盛りの子どもたちと、肉好きの夫にタンパク質を。野菜もたくさん。海のものと山のものを。旬のものを。あ!買い物に行かないと。
豚の生姜焼きにしようとすると、やっぱりキャベツの千切りは欲しいし、副菜は2品はあったほうが良いかなと。この副菜が意外に時間がかかる上、家族には一品と認識されていない虚しさを感じます。で、結局、夕食の時間にギリギリメイン料理を仕上げて皆んなが食べ出す頃、私はフライパン等の片付け。味見したりで、もうおかずはいらない私です。あ!今思い出しましたが、いつか使おうと買っておいた山芋が冷蔵庫でもう1ヶ月も経っているはず。あ!明日のお弁当の仕込みをしておきたい。あ!冷蔵庫のキムチを出すのを忘れてました。

と、文面がぐちゃぐちゃになるほど、あ!の多い日常です。

まずは一食、朝ごはんに一汁一菜を取り入れてみました

今年から、朝ごはんには必ず汁物を作るようにしました。冷蔵庫にあるお肉や野菜、なんでも入れて具沢山にすることで、ご飯派の娘も、パン派の息子もおかず代わりに。娘は朝スープをスープジャーに注いでおにぎりと共にお弁当完成。食の細い息子も、汁物だったら食べやすいようです。例えば朝、豚汁でも、具がだんだんなくなって、夜には改めて山盛りもやしと、春雨を入れて、豚汁出汁の中華風スープに。汁変化は楽しく、朝のトマトスープが夜にはミルクトマトスープに、朝おでんが夜には卵とじおでん汁になったりします。

朝さつまいもの味噌ポタージュ、昼には鶏ささみとブロッコリーが入りました。


一汁一菜にして良かったこと

  • 買い物の回数が減った

  • 余り物の食材がちゃんとなくなるようになった

  • 時間の余裕ができた

  • 栄養バランスの良い食事を作らねばというプレッシャーが軽減した

  • 子どもがおかずを食べないストレスが軽減した

  • やけに白米が美味しく感じるようになった

  • 鍋いっぱい作る汁物の調理がなんだか楽しい


一菜に出てきたバリエーションとボリューム問題


朝ごはんは一汁一菜で十分ですが、それ以外の食事には工夫が必要です。
ガツンとした分かりやすいメイン料理が欲しい家族に、栄養満点の具だくさん汁を丼で出しても、「今夜のおかずは?」と言われてしまいます。高速道路にあるサービスエリアの豚汁定食も、鯖の塩焼きがあるから定食感があるんですよね。
汁物は食べやすいのが良いところですが、やっぱり汁物の枠を超えられないのはまだまだ私の修行が足りないのでしょうか。トンカツを汁物に入れてみようかな。。。

と言うことで、今年は、一汁一菜の実験の年にしようかと目論んでいます。一年後、「おかずは?」と聞かれない、ちょうど良い一汁一菜メニューを我が家の定番夕食にできていることを願っています。

とある日の外食ランチ。メインのトンカツに副菜がサラダも含めて5菜。夫にとっては理想のお昼ご飯なんでしょう。


一汁一菜はただの料理メニューとしてではなく、くらしの提案です。土井善晴先生の伝えたいことを深めていきたいと思っています。
(一汁一菜の読み方、”いちじゅういっさい”です。私は、最近までいちじるいっさいと読んでました。お恥ずかしい。)



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