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「わたしにどう作用したか」でつながり合う場をつくりたい

2012年から開催している、「あなたの良さがみえるcafe(良さcafe)」。
現在は、良さcafeが生まれた場所カフェコスモスで、毎月1回、開催しています。



■「青い鳥の本」と良さcafe

2012年から開催している、「あなたの良さがみえるcafe(良さcafe)」。
現在は、良さcafeが生まれた場所カフェコスモスで、毎月1回、開催しています。

良さcafeでは、よさカードをたくさん引いたりしながら、思ったこと・感じたことを話していくのですが…

カードだけではなく、本の一節を使った、「よさライブラリー」という時間もあります。

よく登場させているのは、こちらの本。

石井ゆかりさんの著書「青い鳥の本」

こちらは、「ビブリオマンシー」という占いのために作られた本だそうです(前書きにその旨が書かれています)。
ビブリオマンシーは、「本をぱっと開いて、そこにある文章を読む占い」。

それでいて、「こうすべし」という何か明確な指示や、 "YES" "NO" の答えを得られることが書かれているのでなく、数行から長いもので10行ちょっとの文章が書かれている。
この感じが、良さcafeにすごく合う気がして、もう10年以上、この本は良さcafeで活躍しています。
(そんなわけで、この本もちょっと年季が入ってきました!笑)

■「そのことが一体どんなふうに自分に作用したのか」

先日(11月16日)も、カフェコスモスで良さcafeを開き、参加者のお一人に代表して「本をぱっと開いて」いただきました。

そして開いたページにある文章を、私が(僭越ながら)朗読させていただきます。先日は、こちらのページでした。

「君がしてくれたことは絶対忘れない」
という意味の歌詞が
たくさんのラブソングにうたわれています。
でも、この「君がしてくれたこと」って
どんなことなのでしょうか。

それはたぶん
他人に説明してもわかってもらえないことが
ほとんどだろうと思います。
行動や出来事を説明することはできても
肝心の
「そのことが一体どんなふうに自分に作用したのか」
については、
言葉になんかできないんだろうと思うのです。

石井ゆかり「青い鳥の本」p.159より

これを聞き、(目で確認したい人は)本の文章を読み、ここから自分の中に湧き起こったことを書きとめます。

文章全体から思うことでも良いし、印象に残った一文や単語ひとつから感じたことでも良いのです。
そして、それを皆でシェアしていきます。

この日も、参加者の皆さんに感じたことをお話しいただき、キャッチするところや感じ方、そこから思うことはそれぞれ違っていて、そこにその人らしさが表れるなぁ、と思ったりしました。

そういう皆さんから放たれるものを感じつつ場の進行をしながらも、私
自身がこの文章に大きく刺激を受けているのを感じていました。


■言葉にできないのかもしれなくても

「そのことが一体どんなふうに自分に作用したのか」については、言葉になんかできない。

そう書かれていた一文を声に出して読みながら、私は「それでも、『私にどんなふうに作用したのか』を伝えたいし、『その人にとってどんなふうに作用したのか』を聞きたいんだ!」と思っていました。

たしかに、「どんなふうに作用したのか」を言葉にするのは難しいのかもしれない。言語化したところで、それを聴く相手がまったく同じ感覚を分かるかというと、きっとそうじゃない。
それでも、言葉にならない中でも、なんとか言葉にしたい。言葉以外のものも含めて、それこそを伝えたいし、他の人のそれを知りたいじゃないか!
って。

行動や出来事って、本人は何気なく無意識にしていることも多いと思うのです。
でも、その何気ない頷きが、「私をすごく安心させた」ということがある。
元気な返事をしてくれたことで、「私の気持ちまで明るくなった」ということがある。

言葉にするなら、「頷いた」とか「返事をした」とかで終わってしまう、その行動。本人は何とも思っていないその行動が、「どう作用したのか」…これはまたそれぞれの人によって違うわけで、だからこそ、それを伝えたい・聞きたいと思うのです。

「わたしにどう作用したか」でつながり合いたい。

ああ、だから私は、「良さcafe」をやっているんだよね。
「私にどう作用したか」でつながり合う場をつくりたいから。

と、あらためて熱く!思ったのでした。




▼このテーマで音声でもお話しています。よかったらどうぞ。



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