やってはいけない子育て

やってはいけない子育て 【優等生が不登校になるケース】

小学校の6年間で、勉強や運動や音楽やいろんな活動において実力を発揮して、学年でも1番2番を競っていた子が、中学に入って間もなくして学校に行けなくなってしまうことがあります。
皆が次に書く理由ではないのですが、1人の事例として優等生が不登校になってしまった理由と、そうならないための予防を書きたいと思います。

子育てにおいて、「褒めて伸ばす」を聞いたことはあると思います。
そして、褒めるときは「具体的に褒めましょう」ということを聞いたことがある人もいると思います。
これらの言葉だけを信じて真面目に実践しすぎるのはとても危険です。
自己肯定感が脆弱に育っていきます。

褒め方に偏りを作ってはいけません。

具体的に褒めましょうと言われる所以は、「〇〇ちゃんありがとう」「〇〇ちゃんすごい!」「〇〇ちゃん上手!」といった言葉だけでは足りないからであって、これらの褒め方を無くしてしまって良いとは誰も言っていません。

具体的に褒めることが必要なのは、自分の長所を自覚してもらうために必用で、具体的な褒めがないままだと、能力が低いのに無駄に自己肯定しすぎる勘違い人間になる恐れがあるからです。
しかし、具体的な褒めだけにしてしまうと何がいけないのでしょうか。

それは、子供は成長していく過程で、10歳頃になると『他人から見える自分の像』に気が付くようになってきます。
それが1年2年と続いていくと、具体的に能力だけを褒められていた子は、尊敬の念で褒められていたのではなくて、「(どうせ自分には出来ないけど)君はそんな風に器用に上手に出来るんだね。」と、皮肉や妬みを込めて褒められていただけなのでは??
今まで、それに自分は気付いていなくて、煽てられて木に登っていた豚だったのか?と、自分の能力や自分自身に疑心暗鬼になってしまいます。

このように、具体的に褒められているだけでは、子供の成長と共に褒められている感を失ってしまい、事例の子のように中学に入って不登校になるリスクを負いますので、褒めるときは存在が肯定される褒めの言葉もちゃんと使ってあげましょう。
「〇〇ちゃんがいてくれて助かった。ありがとう。自分1人だったら大変だったよ。」と、能力やその出来に限らず、感謝する褒め方はとっても大切です。そして、先にも書いたような「〇〇ちゃんすごい!」といった、抽象的な褒めも残しておいてあげましょう。

能力という具体的な褒めでは、世の中上には上がいるし、たとえそれが世の中で1番だったとしても、それはいつか誰かに超えられてしまう有限のものです。
それより、人として認められた褒めの方がとっても大切です。
感謝される人として褒められることと、実力や能力を具体的に褒められることの、バランスの良い褒めを意識した褒め方で育てていきましょう。

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