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瞿曇悉達多

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上座仏教から禅まで。思う所を自由に書いています。文章は短い記事が多いです。余白に何を思うかは、皆さん次第。
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#意味

貪瞋痴

貪瞋痴

煩悩という言葉は広く知られていますが、どんなことを指すのでしょう?それは、私たちの心を悩ませ、かき乱し、煩わせる心の動き全てを指します。

その煩悩に支配された状態を無明と言います。それは貪欲(むさぼること)、腹を立てること、愚痴をいうことに代表されます。これらを順に貪(とん)・瞋(じん)・痴(ち)と言います。心身を毒するところから三毒とも言います。

一つ一つ解説が必要でしょう。まず貪について。

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捨身飼虎

捨身飼虎

「捨身飼虎」という例えがあります。

仏陀が前世で飢えた虎と7匹の子虎に餌を
与えるため、断崖から身を投げ、慈悲の心で自分の肉体を与えたというものです。

私は単純にこの説話と解説に違和感を持ちました。
「死んでしまってどうするのだろう」
「虎は一時的に飢えは凌げるが、また食べていかなくてはならないだろう」
と率直な感想を持ちました。

仏陀が投げ捨てたのは、肉体を含む「我」です。すべての執着、囚

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禅問答

禅問答

禅問答の公題には正解はありません。

模範解答のようなものをよく見かけますが、
あれはこじつけで、さして意味はないで
しょう。

問答の主旨は正解のない問いにどう答えるかを師匠が聞き、弟子の悟りを見極めると同時に「頓悟」に導くことにあります。

しかし頓悟は入り口に過ぎません。何かの
きっかけで突然悟ることは出来てもそれを
保持し続けるのは難しいからです。

悟り続けるためには人生そのものが悟りの

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上座仏教

上座仏教

※写真はタイの「ワット•パク•ナム」

私は原始仏教にこだわっています。

仏教の教えには色々な宗派があります。
百家争鳴状態です。
納得できるものもあり、解釈が理解できない難解なものもあります。

全ては実体験に照らし合わせ、その境地に至らない限り、真の理解とはなりません。

仏教と一括りに言いますが、そもそもの意味を簡単に考えると「仏の教え」ということになります。

では仏は何を教えたのでしょ

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喫茶去(きっさこ)

喫茶去(きっさこ)

そんなに気負う必要はありません。

ここにいるよと言わなくても

あなたは、そこにいます。

そんなに気負う必要はありません。

私は特別な存在だと訴えなくても

あなたは、特別です。

そんなに焦る必要はありません。

なにかを伝えなくてはと必死になっても

たいていのことは皆が知っています。

そんなに焦る必要はありません。

なにかを知りたいと必死になっても

知るだけでは役に立ちません。

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