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ロックノベル「もうひとりのミック物語」チャーリーの伝言

2022年

「ミック、チャーリーの奥さん、
シェリーさんから手紙が届いてるけど。」

ミックテイラー様

先日私の亡き夫チャーリー ワッツの
書斎を片付けていた所、貴様宛の
メモが出てきたので同封致します。

          シェリー ワッツより

チャーリーのメモより:

『テイラー、
俺のストーンズに居た50年以上
とお前のストーンズに居た5年は
一緒なんだよ。俺も5年ストーンズで
働いて、後の数十年はただそこに
居ただけだから。お前がもうちょっと
一緒に居てくれたら、俺ももうちょっと
働く気になれたのにな。金は美術品の
収集とシェリーのサラブレッド🐎狂いに
使っただけ。ロックなんてクソ喰らえだ
もっと一緒に違う音楽🎵🎧やりたかったよ。
リチャーズとジャガーには言うなよな!』

親愛なるチャーリーへ

「チャーリー、😢キースも同じような
電報を俺がストーンズ辞めた時に
送ってくれたんだよ。俺って恵まれてるよね。
ミックだって、インタビューで
俺が辞めてショックだったって言って
くれたしね。ありがとうチャーリー
あなたが居なくなってほんと寂しいよ。」

「今となっては何もお返し出来ないけど、
僕も73歳になって、こうやってギター🎸
まだ弾けてるのもストーンズのお陰だな
ってやっと思える様になったんだ。
あんた達と一緒に居たあの5年間を
随分悔やんで憎んでいたけれど、
違って今は見えるよ。僕のいい所を
あのバンドは引き出してくれて、
全てアルバムに残せたんだよね。ソロ
だったらこうは行かなかった筈さ。」

「あなたが何十年もそこに居た事は凄いよ。
僕もこれからはここに居るよ。
スローでも転がる石で🪨いたい。
それがせめてものあなたへの恩返しだね。
いつか僕がそっちに行ったら、
続きの音楽を一緒にやろうよ。
ロックなんて全くクソくらえだ!
今度あの世ではチャーリーは粋なジャズマンで
僕は生粋のブルースマンだよ。」

リトル ミックより
2023年





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