ライターになってよかったこと
ライターになってよかったことは数え切れないほどあるが、やはり一番よかったと思うのは、メディアリテラシーやネットリテラシーが養われたことだろう。
今でも強烈かつ痛い記憶であるWELQ騒動や、去年プチ炎上したマイナビ騒動などを通して、誰もが知る大手メディアが堂々と間違った情報を構成案としてライターに渡すことを知った。
また、一部のライターが口コミサイトなどのあやふやな情報源からいいかげんな記事を書いても、それをろくにチェックもしないメディアが非常に多いことも知った。
私が担当した仕事でも、法律的にグレーな記述を求めるエンドクライアントが、規模の大きな一部上場企業だったなんてこともあった。
もちろん、細かいことを含めれば数えきれないほどあるが、一見信用性の高い媒体であっても「PVが伸びて利益が入ればなんでもあり」なところも意外と多いことがわかったのは、私にとって収穫だった。
おかげで、紙媒体やネットで自分が触れた情報に関しては、かなりシビアにジャッジしながら見極めることができるようになった。
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もうひとつ、ライターになってよかったことがある。
自分が手掛ける案件に、比較的お堅い内容のものが多いのもあり、生きる上で知っておかなければ困る制度や法律、お金などに関する正確な情報や情報源を知る機会を得たことだ。
人生の貧乏くじを引きたくなければ、情報弱者になってはいけないということを痛感したのも、この仕事を始めてからだ。
そのような大切な情報を知っているか否かでその後の人生すら変わってしまう中、記事の執筆を通して正しい情報を集める方法を知りえたこともまた、ライターになったおかげだと思っている。
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これまでは与えられた仕事を夢中でこなしてきたが、今後はライターの仕事で私が知りえた重要な情報を、読者によりわかりやすく伝えられるような仕事を選んでいきたい。たぶん今の私ならそれができるような気がするのだ。
そして、必要な情報を知らずに泣く情報弱者を一人でもなくすことを目標としたい。おそらくそれが、クライアントや私自身の利益にもつながると信じている。
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