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人生は何度でもいつからでもやり直せる

最近、「ReLIFE(リライフ)」というマンガにはまっていた。

最初は「よくありがちな設定だ」と思いながら読んでいたが、読み進めるうちにストーリーや登場人物の喜怒哀楽に引き込まれ、気が付けば課金するほどはまっていた。

「ReLIFE(リライフ)」とは?

まずは、「ReLIFE(リライフ)」という作品について簡単に説明する。少々ネタバレするのでその点だけご注意を。

人生に挫折してニートになった27歳の海崎新太(かいざき あらた)が若返りの薬を飲んで2度目の高校生活を送るストーリーだ。

「リライフ」の題名どおり、海崎は高校3年生をもう一度「生き直す」体験をし、クラスメイトたちと友情や愛情をはぐくんでいく。

その「生き直し」の体験を通して、これまでの人生で自分に足りなかったことや、リアル高校生時代にはなかった気づきを得て大きく変わっていく。

そんなストーリーを簡単にまとめれば、一人のニートの「生き直し」が、本人のみならず周囲をも大きく成長させていく青春グラフィティとなっている。

「ReLIFE」は目を背けたい過去や自分の弱さを露呈させる

私が遅ればせながら「ReLIFE」にはまった理由は、ストーリーを追う過程で海崎と同じ「気づき」があったからだ。

たとえば、

「過去に逃げてきたことが、実は逃げてはいけないことだった」
「あの時違う行動を起こせば、その後何年も苦しむことはなかった」
どうしてあの時変わろうとしなかったのだろう。チャンスだったのに。

など。

それは、端的に言えば「目を背けたい過去」や「その原因となった自分の弱さ」だと思う。

そのような気づきは非常に胸が痛い。

人生で後悔していることが多い私は、胸をえぐられるような痛みを覚えてしばしば読むのを中断せざるを得なかった。

「ReLIFE」が読者に送るもう一つのメッセージ

ただ、「ReLIFE」は同時にこのようなメッセージも読者に送っている。

あきらめるな。今からでもまだ間に合う
自分が変われば人生も変わる
生きている限り人生はいくらでもやり直せる

その多くの読者に希望を与え、爆発的な人気を誇る作品となったのだろう。

現実には若返って高校生に戻ることは不可能だが、自分を変えていくことで人生をやり直すことは大人になってからでも可能だ。

おそらく、人生の終わりまで人は変わり続けることができるとも思う。

人は年を取るほど自分を変えるのが難しくなる

しかし私は、人間年を取るほど自分を変えるのが難しくなることも日々実感している。

年を取れば体力や容姿が衰え、若くて人生の先が長い人が持つ可能性のチケットも残り少なくなってくる。

そのような状況で、長年の間に作り上げてきた人格やライフスタイルを変えていくことは大きなリスクも伴う。

それを考えると正直怖いなんて言葉では足りないほどの恐怖感を覚える。

本当に私はこれから自らの生き方を変えるべきなのか?
仮に生き方を変えるとして、それが本当にうまくいくのだろうか?
そもそも人生も後半になって今さら変わる必要があるのか?

と及び腰になる。

「いくつになっても自分の心次第で人生を変えることができる」

と頭ではわかっていても、やっぱり怖くて最初を一歩を踏み出せない。

その恐怖は40代あたりから始まり、今ではさらに強くなっている。年を重ねるほど負の経験値が増え、若いころには見えなかったさまざまな人生の落とし穴も知るからこその恐怖。

その恐怖は若い人には到底理解してもらえないだろう。

人生も終盤にさしかかった自分が一体どうやって人生をより良い方向に変えていけるのかなんて想像すらつかない。

それでも「人生はいくらでもやり直せる」と今は思う

その一方で、「やっぱり人生はいくらでもやりなおせる」と今は思う。

そう思うに至ったのは、私自身が子育てが終了してからの約5年で大きく人生を変えてきたことが理由だと思う。

子育てという生きがいを失った私は、これからの人生なにをよりどころに生きていけばいいか迷い、とても多くのことを考えた。

その結果、

これまでの人生では自分よりほかの誰かを支える役割を優先させてきたが、そろそろ自分のやりたいように人生を生きないと後悔するかもしれない。

という結論に達し、自分でもおどろくほど斜め上の方向に人生の舵を切った。

それが今やっているフリーライターの仕事だ。

最初は「不安定だしどうせ長くは続くまい」と考えていたが、なぜか5年近く仕事も途切れずに続いている。このペースで続けられれば会社員時代の勤続年数を超える可能性も出てきた。

同業の人はみんな若いか新しい挑戦へのハードルも低いかのどちらかだから、「それほどのこと?」と思うかもしれない。

しかし、会社員の家庭に育ち、自らも会社員と主婦、母親しかやっていなかった私が、いきなりなんの経験もないメディアの世界に、50代でフリーランスとして飛び込んだのだ。私的にはどう考えても無謀なチャレンジだった。

また、ライフワークのボランティアでもこれまで逃げ続けてきた責任あるポジションについた。

以前の私だったら前面に出るようなそんな仕事は絶対引き受けなかったが、おそらくフリーランスになったことでハードルが下がったのだろう。。

確かに、自分の強い意思があればこの年になっても人生は変えられるらしい。

もし、5年前に行動に移さなければ、今頃人のためにばかり生きてきた人生を後悔して虚無感にさいなまれていたかもしれない。

そう思うと、海崎が終盤で口にした「人生はいくらでもやり直せる」という言葉が脳裏をよぎり、本当に人生はいつからでもやり直せるのだと確信する今日だ。

……今人生を振り返って後悔している皆さん。勇気を出して「ReLIFE」してみませんか?

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