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アニメ感想/ファンタジー

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ファンタジーに分類されると思われるアニメの感想をまとめています。
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記事一覧

[アニメ感想] 無職転生 ~異世界行ったら本気だす~:不意打ちくらって号泣しちゃう場面が多々あり

現在溢れるほどある異世界転生もののパイオニア的作品。 これ系の物語がひとつのジャンルとして確立する過程で多大な影響を与えたお話です。 本当にこのごろは異世界転生ものが溢れすぎてて、どれもこれも同じに思えちゃったりするかもしれないけど、とりあえず、これは見ておこう…と私は言いたい。 今ある多くの異世界転生ものが、この物語をお手本にしているところがあるので、最初の方は割とお決まりパターンに思えるかもしれない。 でもこれが、元祖ではないにしても元祖に近い感じなことを心に留め置い

[アニメ映画感想] 魔女の宅急便:魔女が降り立ったのは現実の世界だった

魔女の血を受け継ぐ主人公の キキは、魔女として生きることを選択し、よその町で1年間の修行をするために13歳の満月の夜に故郷を旅立った。 都会にあこがれる彼女は、大きな街にやってくるんだけど、人々はなんか冷たい。 見知らぬ街でぽつんと孤独にしてると、パン屋のおかみさんに届け物を頼まれた縁で居候させてもらえることに。 そんで、キキは空を飛ぶ力しかない自分がこの街で何ができるか考えた末に宅急便を始める。 という感じで、魔女のお話なんだけど、やたらとリアルなのだ。 思春期の

[アニメ感想] もののがたり:物に宿る神々と人間の戦いのお話

長い年月、人に使われたり使われなかったりしてきて、何かしらの念が宿った道具を付喪神と呼ぶ。 人の姿に似ているけど、一般人には見えず。特殊な能力を持ち、人を助けたり害をなしたりする。 この付喪神を鎮めたり協力させたりする能力を持った塞眼と呼ばれる人々のお話。 主人公の兵馬は、代々 塞眼を担う家系に生まれたが、頑固で頭が固く、いろいろあって付喪神を悪としてしか見ておらず、手当たり次第に祓ってしまうために、心を入れ替えるため、塞眼たちとは全く違う付喪神との関わり方をしている 長

[アニメ感想] 呪術廻戦:祓って祓って祓いまくれ

呪霊と呼ばれる、人から漏れ出した怨念の塊のようなものを祓うために活躍する呪術師たちのお話。 主人公の虎杖悠仁は元々は呪術は使えなかったが、なりゆきで宿儺という鬼神の指を飲み込んでしまい、呪術師となった。 そして、呪術師を育成する特別な高校入学し、同級生の伏黒や釘崎と共に、呪霊を祓う実践を交えて行くうちに、大事件へと巻き込まれて行くお話。 お話の内容としては、虎杖たちの先生である最強の呪術師 五条 悟の攻略をもくろむ呪霊側と呪術師たちの戦いというシンプルな構造を持ちながら

[アニメ映画感想] となりのトトロ:深読みしてはいけない気がする物語

トトロを見たことがない人でもキャラクターを見てトトロと認識できるくらいには知名度があると思う。 だけど、どんな話かは知らん…という人もいるでしょう。 この記事は、トトロの存在は知っているけれど、…どういう話? という人向けに書いています。 まず概要から。 『となりのトトロ』の舞台は昭和30年代前半の日本。主人公一家が田舎へと引っ越してくる。 主人公のサツキは12歳の小学生、妹のメイは4歳。 二人の母親は病気で入院している。 父親は学者で時々東京の大学に教えに行っている

[アニメ感想] ティアムーン帝国物語〜断頭台から始まる、姫の転生逆転ストーリー〜

あまりに自分本位で周りの状況を全く見れず、自ら破滅への道を歩んで断頭台で処刑されたミーア皇女。 その瞬間に12歳に自分に戻っていることに気が付く。 なんだ夢か…と思ったのもつかの間…手元には血のりのついた日記帳が。 それは自分が処刑されるまで書いていた手記だった…。 このままでは再び断頭台だ…。 こうして必死に断頭台を回避するための第二の人生が始まる…!! ミーア姫は転生してもその自分本位な性格は変わらないのだけど、一度目の人生で三年間もの間、不衛生な牢獄でカビが生え

[アニメ感想] 私の推しは悪役令嬢。:私は主人公が怖い…

乙女ゲームの世界に転生する系のやつ。 この展開はひとつパターンとしてもう一つの主流になってるのね。 異世界に転生するのはわかるんだけど、ゲームや小説の世界に転生する展開が、“この世界も仮想現実” みたいで私はすごく怖かったんだけど、なんかもうあまり深く考えなくなってきた…。 割と悪役や死ぬ役などに転生するパターンが多い中で、このお話の主人公レイは乙女ゲームの主人公に転生します。 その乙女ゲームは、特異な魔法の能力を買われて平民ながら王立学院に入学した主人公が、王子様らと

[アニメ映画感想] 天空の城ラピュタ:空から女の子が降って来た

みんなが「バルス」と言いたくなるやつ。 全く見たことない人にとってはバルスって何やねん…と言ったところではあるだろうけど、これを説明すると盛大にネタバレになるので言いません。 この記事は、『天空の城ラピュタ』を一度も見たことがない人に向けて書いています。 それだったら見てみようかな、と思ってくれたら嬉しいです。 『天空の城ラピュタ』は宮崎監督のスタジオジブリ作品第一号です。 ラピュタというのは、ご存じの方も多いと思うけれどスウィフト著『ガリヴァー旅行記』に出てくる空飛

[アニメ映画感想] 風の谷のナウシカ:植物の発する毒によってじわじわと滅亡していく人類の前に降り立ったひとりの姫様のお話

テレビでも何度も放送されているので見たことのある人も多いかもしれないけれど、これは一度もナウシカを見たこと読んだことがない人向けの記事です。 『風の谷のナウシカ』は宮崎監督の代表作の一つではありますが、ジブリ作品ではありません。 ジブリができる前の作品なんですね。 当時はまだ実績の少なかった宮崎監督の作品として、原作のないものはダメと言われて、先に漫画の連載が始まり、その途中で映画化されました。 この漫画、12年をかけて完結に至り、映画はそのほぼ冒頭の部分と言えるような

[アニメ感想] 王様ランキング:耳が聞こえず力も弱い王子を通じて様々な思惑渦巻く人間の本心を見せつけられる物語

前情報何もなしで見たんだけども、最初の印象とだいぶ違った物語だった。 想うことがあたくさんあって、長い感想になるかも。 聴覚障害があり声は出せるけど言葉は発しない主人公の ボッジは巨人の父親が納める王国の第一王子である。 ボッジは心優しい少年なんだけど、巨人の父を持つのに体が小さく、そして力も弱い。 だから王の器ではないとみんなから思われている。 そんなボッジは、みんなの前では平然と何も解ってないフリをしているんだけど、実は周りから思われていることを知っており一人傷つい

[アニメ感想] 七つの魔剣が支配する:魔法学校が舞台のわりと硬派なハイ・ファンタジー

私は魔法学校ものに疎いので、これが王道系なのかわからないんだけど、割と硬派な魔法学校ものっぽいのかな。 ※何しろハリーポッターを通ってないもんで… 地下にダンジョンとかあるような魔法の名門校に入学した主人公が初日からいきなりトラブルに巻き込まれて、その時居合わせたメンバーと唯一無二の親友となっていく物語。 主要人物の六人がそれぞれ個性的でとてもよいです。 この世界では魔法使いの家系とか、そうでない者とかいろいろ派閥があり、魔法と剣術を組み合わせた戦闘が主流で、学生であって

[アニメ感想] アンデッドガール・マーダーファルス:不死の少女が謎解きに挑む

時は明治。見世物小屋で怪物殺しをやっていた半人半鬼の真打津軽の元にこの世に一人しかいないとされる不死の少女 輪堂鴉夜が現われる。 話によると、彼女はとある理由で生首状態になっており、自分の身体を取り戻すために津軽に協力を仰ぎにやってきたのだった。 こうして、半人半鬼の津軽、生首の鴉夜、そして鴉夜に仕える戦闘能力かなり高めのメイド 馳井静句の珍道中が始まる…。 彼らの舞台は主にヨーロッパで、本来の目的を追っていくうちに、吸血鬼や人狼などお馴染みの怪物がらみの事件にまきこまれ

[アニメ感想] 贄姫と獣の王:私はサリフィが恐ろしい…

わりと正当なハイ・ファンタジーです。 おとぎ話をちょっと大人向けにした感じ。 人間と魔族が存在する世界で、人間は魔族の王に生贄をささげることでお互いの不可侵?を保っている。 主人公のサリフィは、孤児であり、里親の元で育つが、実子の身代わりに生贄にするために自分が存在していたことを知る。 それで、いざ魔王の前に差し出された時に、何も恐れずに自分の運命を受け入れ、いろいろあって魔王の妃として魔族の国で暮らすことになる。 人間であるサリフィが魔族の国で影響を持つようになって

[アニメ感想] 色づく世界の明日から:高校生の祖母と自分を取り戻すヒントを探す

物語の始まりは2078年の日本。近未来なんだけども、少しの魔法が存在する私たちの世界とはちょっと違う世界である。 だから、SFってより、ファンタジーなのである。 主人公の月白 瞳美は、2078年で高校2年生。魔法使いの家系に生まれたが、魔法を嫌っている。 彼女は魔法使いとしてもひとりの女の子としてもいろいろ問題をかかえていて、それを解決するため、祖母によって60年前に送られる。 60年前、つまり 2018年に辿りついた瞳美は、その時代に高校生をしていた祖母の家を訪ねる。そ