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スコーンを焼きたい!


はじめての育児も2ヶ月目。
少し慣れてきたのか心に余裕が出てきた。
と同時に、むくむくと欲望が湧き出てきたのである。

スコーンを焼きたい!

"スコーンを食べたい!"気持ち以上に、"スコーン焼きたい!"という衝動に駆られた。
日頃からお菓子作りをしているわけでもないし、ましてやスコーンを最後に焼いたのはかれこれ10年前である。

10年前、私は大学1年生だった。
はじめての一人暮らしで、ニトリで買ってもらった自分専用のオーブンレンジに胸が踊っていた。
その時に色々作ってみた料理の中にスコーンがあったのだ。
とても美味しく作れたけど、スコーンを焼いたのはそれが最初で最後だったはず。

あの頃はまだ結婚も妊娠も出産も経験していない青い学生だった。
夫には出会っていたけれどまだ交際には発展していなかった。

どうして今スコーンを焼きたくなったのかよく分からないが、娘が腕の中で眠っている隙にスマホでスコーンのレシピを検索した。

ホットケーキミックス1袋と牛乳とサラダ油をそれぞれ大さじ2。
あとクッキングシート。
それだけでスコーンは出来てしまうようだった。
それも材料を混ぜてオーブンで焼くだけ。
とっても簡単だ。

材料はすでに揃っている。
そして今日の娘はよく眠っている。
これはもう焼いちゃうしかない!

すやすや眠る娘をベッドに置いて、背中スイッチが発動しなかったのを見届けると早速台所へ向かった。
こんなに忙しい育児の合間にスコーンを焼くなんて気が狂ってる。
そんな風に思いながらもとてもワクワクしてる自分がいる。

時間が惜しくて夕食は鍋ばかりなのに突然お菓子作りなんてはじめた私をゆるして夫。
そう思いながらも材料をゴムベラで切って混ぜる手が止まらない。
衝動的なお菓子作り楽しすぎる。
10年前と同じオーブンレンジも突然のことに驚いていることだろう。

そうこうして焼けたスコーンがこちら。

チョコを砕いて混ぜてみました

部屋中にスコーンの華やかで香ばしい匂いが広がっている。
甘い匂いにあてられて自然と紅茶まで淹れてしまったのだった。

同じく育休中で家にいる夫を呼んで突然のアフターヌーンティーが始まった。
育児でへとへとの夫婦には似つかわしくない風景だ。

熱々のスコーンは格別に美味しかった。
外側のサクサク感、中のホクホク感。
生地の素朴なやさしい甘さが口の中に一気に広がる。
アレンジで混ぜ込んだチョコが少し焦げてそれもまた美味しい。

こんな簡単に幸せになっちゃって良いんだろうか。
そう思いつつもしっかりと甘受するふたり。
結構なボリュームなのにもぐもぐと食べ進め、あっという間に平らげてしまった。

思えば夫とこういうゆったりした時間を長らく過ごせていなかった。
娘が生まれてから常に交代交代でお世話をしているので、夫婦で食卓を囲むことさえままならない今日この頃。
図らずもこんな時間が生まれて嬉しかった。

非日常なムーブメントをたまに起こすと思いのほか楽しいことに気づきました。
いつか娘とお菓子づくりをしたいなあ。

↑簡単かつ美味しいレシピだったので気になる方はぜひお試しあれ。
私は最初にオーブンレンジの予熱を開始して、そのあと材料を混ぜ始めました。
焼き時間を除くと所要時間10分もないくらいで出来ちゃいます。
生地の水分量が少ないのでホットケーキを作るよりも洗い物が楽で、そこもまた嬉しかったです。

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