見出し画像

大学院で心理学を学んで気づいた、巷での"心理学"との齟齬

皆さん、「心理学」と聞いて何を思い浮かびますか?
僕はこの巷で想像されている「心理学」と実際に大学で研究する心理学と大きな乖離があると良く感じます。

どういうときにそれをよく感じるのかなと言いますと、外で「心理学を研究しています」というと、決まって言われるのが「え?今何考えているのかバレてるの?」とか「これから何をするか当ててよ」などです。

もちろん、心理学は人の心を読む学問でもありませんし、心理学を勉強・研究することでメンタリストになれるわけでもありません。世の中にはパフォーマーとしてメンタリストの存在もあってか、心理学についての誤解が蔓延っているのです。

これは何に起因するのかなと考えていたのですが、大きな原因は
・巷で蔓延している「心理学」は心の透視、行動の予測を想像している。
・対して大学で研究する心理学は心のメカニズムを説明することに重きを置いている。

ここに大きな違いがあるのかなと考えています。前者ではやはりSNSなどのメディアやメンタリストの影響が大きいのかなと考えています。表情心理学や経営心理学など、さまざまなところでトンデモ心理学を見かけますが、このような心理学は存在しません。

大学で研究されるような心理学はある刺激に対する行動の変容(実験研究)、質問紙の項目によって調査されたパーソナリティと他の心理状態や特性との関連性(調査研究)など、ゴリゴリ人の心理状態を直接被験者に尋ねることが多いです。

そこで綿密に得られたデータを様々な統計手法によって緻密に分析していきます。心理状態を分析するためには多大なる時間と手間を要します。

このように、一般的に想像されるような心理学と実際の心理学ではかなり違います。これから大学で心理学を研究したいと考えている人には是非この違いを知って欲しいなと思います。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?