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胎盤内で獲得している能力

こんにちは!トレーナーの沢田です!

今回からなんと新シリーズ!赤ちゃんの発育発達について色々な角度からお話ししていこうと思います。

まずはタイトルにある通り、赤ちゃんが胎内で獲得している能力についてお話ししていきます。

みなさん意識したことはないと思いますが、実は赤ちゃんというのはお腹の中にいる時点で様々な能力を確保しています。

一般的にはお腹の中には長くいた方が良いとも言われています。

特に胎盤内では30週を超えるかどうか、この基準が非常に大切になってきます。

その理由も含めて解説していきます。




お腹の中に長くいた方が良い理由

お腹の中に長くいた方が良いと言われる理由についてお話ししていきます。

その前に、まず一つポイントとなるのは”在胎週28週”という期間です。

このくらいになると体重はおよそ1300gまで増加します。

なぜここが鬼門かというと、28週(1300g)で最低限機能が揃うと言われているからです。

そしてそこから、子宮内生活の後半(2ヶ月半)でほぼ3200gまで成長します。

つまり、後半の2ヶ月半で急激に体重は増加します。


そして長期胎内にいた方がより多くの刺激を受けることになります。

お腹の中で体を動かすことによる外部的な刺激やお母さんからの刺激、メンタル的な部分や栄養的な部分も含めたくさんの刺激が入ってきます。

ここで、昔行われた残酷な実験をご紹介します。

赤ちゃんに対して、ご飯を与える、排泄物を処理する以外の全ての刺激(笑い、愛など)をこちらから一切与えないと赤ちゃんはどうなるのかという実験がありました。

その実験の結果、20人いた赤ちゃん全員が成人になる前に亡くなったそうです。

つまり赤ちゃんというのは、成長していくにあたって脳や感情に対して何かしらの外部刺激が与えられないと、発育発達における思考能力や運動能力に還元されないことがわかっています。

つまり、乳児期・幼少期における親からの愛が、その子供がどういう思考で、どういう性格に成長していくのかという肝を握っています。

胎盤内に長くいればそういった刺激を多く受けることになりますので、刺激に対する反応というのもより発達するのではないかと言われています。


胎内にいる週数の他に、体重も重要になってきます。

一昔前では平均3000g以上でしたが、現代では3000gを切る赤ちゃんが多くなっています。

理想は3000gを超えて生まれてきてくれることがベストです。

また、週数が少ないと筋肉などの発達も遅い傾向にあります。

これもやはり、胎内にいる期間が短い分、筋肉を使う(運動する)という行為にハンデを抱えて生まれてくることになります。




週数における変化

【在胎20週】

フィジティ運動:無目的に動きます。

この時はまだ思考能力が低く、子宮内が広いので目的もなくただただ動きます。

実はこの運動が結構重要で、骨格などの発達に関わってくると言われています。


【在胎24週】

この時点から体重が増加してきます。

すると子宮が窮屈に感じるようになります。


【在胎28週】

この時子宮内はさらに窮屈になります。

そこで姿勢を変化させようともぞもぞ動くようになります。

その姿勢を変える動きによって運動能力が発達します。


それ以降になると、さらに子宮内は窮屈になります。

そこで赤ちゃんは強制的に丸くまります。

これを生理的屈曲姿勢といいます。

これは成長していく過程で、頚椎の伸展や胸椎の後弯、腰椎の伸展などの綺麗な背骨のライン(生理的湾曲)になるためは、この期間が非常に重要になってきます。

また強制的に屈曲することによって、背中の筋肉が伸ばされているんだという認識能力がつき、体のイメージの発達につながります。

この体のイメージというのは、自分手や足が今どこにあるのか、物との距離感はどれくらいなのかなど認識する能力です。

これら全て完璧にできていれば、理論上タンスに小指をぶつけるなんてこと起こらないはずですよね。

しかし、小指をぶつけてしまうのは自分のボディイメージが弱いからと言えます。

この能力を高めるためにも、この期間は非常に重要だと言えます。



【筋線維の発達】

在胎25週から筋線維が発達してくると言われています。

その際、まずは遅筋から発達します。

28週以降から速筋は成長していきます。

このことからわかるように、人間はお腹の中にいる時点で筋力などの個人差があります。

つまり、遅筋と速筋の割合の個人差は、遺伝的な要因が大きいとわかります。



まとめとして、なぜ胎内に長くいるほうが良いのか?について書くと

・体重の増加により子宮内が窮屈になる。そのため様々な動きを行うことで筋力や骨格の強化につながる。

・生理的屈曲を構築するために、脊柱における屈曲や可動域、背面の筋発達が大切になる。また背中が強制的に伸ばされることで、ボディマップの形成につながる。

そのためにはできれば3000gは超えたいところだと言えます。


以上です!

それでは!!!


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