ラブレター

夏、をテーマにnoteを更新しようと思ってから何日も経過してしまった。

わたしは夏が好きだ。簡単に言葉にできないくらいには、夏が好きだ。


逆に、冬が嫌いだ。

雪がきれい。クリスマスがある。クリスマスプレゼントをもらえる。美しいイルミネーション。お正月がある。お年玉がもらえる。「今年もよろしく」って言える。誕生日は二月。バレンタインがある。冬休みは一年の休みで一番長い。そんなの知らねえ、わたしは冬が嫌いだ。寒いだけで心が暗くなるし、悲しくなる。冬は寒色が似合う。さみしい。だから冬は嫌い。

(季節性感情障害(SAD)なるものがあると、先日友人が教えてくれたけれど、わたしは間違いなくそれなんだと思う)


夏と冬以外にも季節はある。

が、「可もなく不可もないものは好かれもしないし嫌われもしない」ってことは春と秋がいちばん証明していることなんじゃないかと思う。


どうしよう、どうしても夏が好きすぎる。

夏ってだけで浮かれる。

日焼けだってしたくないし汗だってかきたくない。けど、日焼けしてしまったあとの罪悪感も汗まみれでべたついた肌も、夏を生きた勲章だとおもえばまあ悪くない。日焼け止め塗るし日傘さすしエイトフォー使うけど。


海がない地域に住んでいる。家からいちばん近い海までは車でも電車でも2時間弱かかる。それでも海に行きたい。だって夏だから。でも、海には入りたくない。だって水着が苦手だから。海を眺めていたい。先日江の島を訪れた際、波の音ってすごくセクシーだなって思った。夜の海辺、色っぽい音と夏の暑さで、なんだか頭がぼうっとしてしまった。家に着いて寝間着に着替えるときに、小学生のころ、クラゲに刺された痕が右脚の内太ももにまだ残っているのを見つけた。


夏が好きすぎて、サザンしか聞けない病気にかかっている。勝手にシンドバッド、波乗りジョニー、希望の轍、真夏の果実、涙の海で抱かれたい、TSUNAMI、HOTEL PACIFIC。(波乗りジョニーは桑田佳祐名義だけど。)最近一番好きなのは、「夏をあきらめて」。あんなに冬は暗くてさみしいから嫌いとか言っておいて、何故か夏の寂しさは許せるんだなあ、と。わたしも茅ケ崎か湘南か、そのあたりに住みたいと切に思う。海沿いをドライブしながら聞きたいものです。


サザンを聞いていると以前好きだった人をすこしだけ思い出す。去年の夏は彼だった。あの夏、別にずっと一緒にいたわけじゃなかったし、特に一緒に夏らしいことをしたわけでもないのに、間違いなく彼の夏だった。ひと夏中、彼のことを考えていたな、もうあんな夏は二度とないのだろうな、と。お別れしたのが、冬だったから、それが冬嫌いの一要因となっているのは言うまでもない。


ま、もう全然好きじゃないけどね!


夏が終わることを考えるだけで切なくて胸が苦しくなる。「これって恋?」とかふざけて言うけど、本当にそうなんじゃないかと思う。夏のあいだに恋人ができたら、それはきっと夏のせいなんだろう。もしその人と冬に出会っていたら、交際していないだろうな。夏効果はおそろしい。夏の暑さは媚薬だ。


花火はとても好き。でも人ごみがすごく嫌い。花火大会はいいから、遠くで小さく見える花火をぼんやり見ながら、遅れて聞こえる音に耳を澄ましたい。できれば、ひとりじゃなくて、大切な人と一緒に。


平成最後の夏は、10代最後の夏。どんな夏になるのか、想像もつかないけれど、一つだけ言えることは

思い出したくない夏ってひとつもない。


皆さまも良い夏をお過ごしください。

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