慧(K)

都内の私大で社会学を専攻しています。読書感想文も時々。

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  • わたしのおすすめ本

    心が豊かになる本、紹介します。

最近の記事

平成に生まれ、令和に生きる

令和、という元号が発表された今日、ずっと不思議な気持ちでいる。 一か月後には慣れ親しんできた「平成」とお別れをし、令和元年という世界で生きていく。そんな自分がまったく想像できない。 どちらかというと和暦よりも西暦のほうを使うタイプだし、「平成最後の●●」なんてフレーズにもそろそろ飽き飽きしていた。 でも、実際に、1か月後と言われるとなんだかひどく困惑している自分がいて驚いている。 平成11年生まれで、平成でしか生きてこなかったわたしが「令和元年」を生きる自分を想像する

    • 「死は生の対極としてではなく、その一部として存在している」

      二週間前にママが死んだ、49歳だった。 1年半前の夏に特殊なかおつきの子宮頸がんと宣告されて、 まあそんなに長くはないだろうな、と思っていたけれど まさかこんなに早いとはおもっていなかった。 覚悟はできていたけど、やっぱり悲しかった。今だって悲しい。 でもわたしは元気だ。 普通の大学生活を送り、アルバイトをし、恋人とデートに行き、友人とげらげら笑いながら、ふつうに生きている。幸せだ。 わたしは一人っ子で、パパとママは別居していたので 今は3LDKの分譲マンションにひと

      • 2018

        年末に2018年を振り返ろうと思っていたのに、すっかり投稿し忘れていました、、、 2018年はあまりにも濃い一年すぎた、ふつうに生きていてこんなことって起こりえる?っていう出来事がいくつも起こった。 かなしいことが多かった。家庭環境の大きな変化、それにともなういざこざやストレス、大好きだった彼に振られる(なかなかの振られ方だった)、母の余命宣告(いつか記事にかきます)など 泣くことも悩むことも多かったんだけれど それらを考慮してでも、2018年は19年間生きていた中で

        • 夏が終わりました

          夏が大好きなわたしなので、本来ならタイトルは「夏が終わってしまいました」が正しいのだけれど、 今年はこれがしっくりくる。 夏、平成最後の夏、10代最後の夏、大学二年の夏、は、人生最高の夏となりました。 やりたいことに熱中して、ほどよく働いて、今までしたことないことをして、それなりの遠出もして、会いたかった人にもたくさん会って そして何より自分を知ることができました。 自分がどんな人間であるかを、たくさん知ることができました。 まさに19歳の自分にふさわしい夏でした

        平成に生まれ、令和に生きる

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        • わたしのおすすめ本
          3本

        記事

          ラブレター

          夏、をテーマにnoteを更新しようと思ってから何日も経過してしまった。 わたしは夏が好きだ。簡単に言葉にできないくらいには、夏が好きだ。 逆に、冬が嫌いだ。 雪がきれい。クリスマスがある。クリスマスプレゼントをもらえる。美しいイルミネーション。お正月がある。お年玉がもらえる。「今年もよろしく」って言える。誕生日は二月。バレンタインがある。冬休みは一年の休みで一番長い。そんなの知らねえ、わたしは冬が嫌いだ。寒いだけで心が暗くなるし、悲しくなる。冬は寒色が似合う。さみしい。

          ラブレター

          「小説」は何をどう考えても良い

          ツイッターやインスタやスマホのメモで、ある程度自分の気持ちを文章化してはいたけれど 前回のnoteで、久しぶりに長い文章をかいた。 ここ1か月くらいすごく充実した(質的にも、量的にも)読書をしているのだけど、そのおかげなのか 書きたいことをすらすら文章化できる。それも、自分が気に入ったことばで。 小説を読むと、語彙力も増えるし、ことばのアウトプットの潤滑油にもなる。 やっぱり小説っていいなあ。 まず、だいたいの小説はストーリーが面白い。読んでいて楽しい。コンテンツ

          「小説」は何をどう考えても良い

          最近暗くなった、と周りから言われる

          できれば「落ち着いた」と言ってほしい。というのが本音です。 思い当たる節は、3か月前の失恋と、家庭が過去最高にうまくいっていないこと。 失恋、といっても恋人にふられただけでしょうって思うかもしれないけど、何かこう、もっと違くて。言ってしまえば「大恋愛」、もうあの夏から秋にかけての彼に抱いた熱情を今後他の誰かに対して抱くことはないのだろうな、と本気で思ってしまうほどであったし 家庭が、というのは夫婦喧嘩や親子喧嘩というレベルではなく、もう手の施しようがないほど(または誰も

          最近暗くなった、と周りから言われる

          成長過程であることを祈る文

          すごく鬱っぽくてじめっとしていてぼんやりとしたことを書きます。 わたしの心は常にじとっとしている。 高校一年生のときに一度精神を病みかけたことがあって、そのときからずっと。 「じとっとしている」、この言葉を他の言葉でうまく表現するのはむずかしい けれど、「不安」「寂しさ」「孤独感」みたいなものなんだと思う。 もちろん友人と集まってワイワイ話しているときや、何かに没頭しているときにはそれを感じない。 けれど、ふとひとりになった瞬間、訪れる「じとっと」感。 高校生の

          成長過程であることを祈る文

          『ノルウェイの森』、やっぱりいい

          気はあうけど嗜好があわない大好きな友人と、自分が一番好きな本の貸し借りをしよう!となり、わたしは村上春樹のノルウェイの森を貸すことに。 貸す前に、半年ぶりに読み返してみたのだけれど、やっぱりどう考えてもよい。それは当たり前だ。ベストセラー小説なんだから。みんながいいっていうものの多くは、大抵よい。 わたしはなぜこの小説にこんなにも惹かれるのだろう。 なぜ、大事な友人に貸す本にノルウェイの森を選んだのだろう。 わたしにとってのこの小説のいちばんの魅力って何なんだろう。

          『ノルウェイの森』、やっぱりいい

          映画『娼年』、感想

          松坂桃李主演の話題作『娼年』、見てきました。 年齢制限がある映画を映画館で見たのはTED以来だったかな、TEDはR15だったけれど! TOHOシネマズ新宿、19時10分上映。劇場内は9割がた女性客でほぼ満員だった。 冒頭のワンシーン目からはっきりとしたラブシーンで、あ、なるほど、これはR18だ。って思った。 2時間を通してこういった激しいシーンがあってそのたびにどぎまぎさせられたんだけれど 官能的だったのは「セックスシーンではない場面」だった気がする。 それはここ

          映画『娼年』、感想

          サカナクション好きなわたしと 格闘技好きなあなたの さようなら

          サカナクション好きなわたしと 格闘技好きなあなたの さようなら

          別れ話をLINEでされた

          まだ脳内でふわっとしている考えだけれど、備忘録として残しておく。 「恋人じゃなくて友達になりたいと思ってしまった」らしい。 「友達」とか「恋人」とか、関係性に名前をつけるということは、こころの中に線引きをすることだと思っていて、 例えば、「ここまではしてもいい」「ここまでは許せる」「ここまでは話していい」とか、そういったボーダーライン。 その線引きを改めるためには、まずは古い線を一度薄くしないとならない。(完全消去はむずかしいかもしれないけれど) その消し方にはいろ

          別れ話をLINEでされた

          一木けい『1ミリの後悔もない、はずがない』を読んだ

          然るべきプロセス(参照:前記事)をふんで購入した一木けいさんの処女作『1ミリの後悔もない、はずがない』を読んでみたのだけれど、もう「椎名林檎さん絶賛!」なだけあった。 この本は「西国疾走少女」「ドライブスルーに行きたい」「潮時」「穴底の部屋」「千波万波」の5つのストーリーで構成されている短編集。だけれど、すべてのストーリーはつながっていて、短編集というよりは「由井」という一人の女性(女の子)の生き様をさまざまな視点から描いている。 とくに、1作目の「西国(にしこく)疾走少

          一木けい『1ミリの後悔もない、はずがない』を読んだ

          影響力

          図書カードが好きだ。 現金をもらうよりも、図書カードのほうがワクワクさせられる。 限られた額面で、何の本を買うか。これを悩んでいる時間は、小学生の時の遠足で「お菓子は300円までですよ」と決められた時の感覚に似たワクワク感がある。 さて、1500円分の図書カードを戴いたわたしは、何を買うべきか。 紀伊國屋で1時間ほど悩んで、又吉直樹『火花』と島本理生『ナラタージュ』の文庫本をセレクトした。あまりに普通すぎるかもしれないけれど、「みんなが良いと言っているものは、良いんだ

          恋人からのプレゼント

          プレゼントは、相手との関係性が目に見えてわかるものだと思う。 とくに、恋人間のプレゼントは、送り主が相手に「こうなってほしい」と期待する理想像を映し出しているのではないかな、と思う。 昔、付き合っていた人から、オープンハートのネックレスをプレゼントしてもらったことがある。 すごくうれしかった。喜びをことばにするのがもったいないって思ってしまうくらいうれしかった。うれしくって、その日ずっとシルバーのハートを手で触っていたのを覚えている。黒ずんじゃうよ、って笑いながら注意さ

          恋人からのプレゼント

          「未知の窓」をひらく

          「恋人に振られる」という初めての経験を終えて、丸1日経つ。 元気。むしろ、振られる前よりも元気。 そんな自分に、すごく驚いている。 わたしは自分のことを、感情的で、落ち込みやすいタイプだと思っていた。 でも、大好きな人に振られるという、それはそれは天地がひっくり返るようなショッキングな出来事があったのにも関わらず、平然としている。 高校生の時に、先生に「自分の自覚していない自分の性質」を褒められたことがある。その時わたしは「自分のこと(能力)は自分がいちばん分かって

          「未知の窓」をひらく