見出し画像

ソアヴェでソアヴェを飲む

ソアヴェでソアヴェを飲む。

今年「イタリアの最も美しい村2022」に選ばれたソアヴェを訪問しました。

ノンノの出張にお連れして頂き、大理石界では有名なこの地域の大理石会社の社長さんがご案内してくれました。

堂々と構えるソアヴェ城

夕食は町で一番のレストランにご招待頂きました。

ソアヴェで乾杯

まずは、きりりと冷えたソアヴェで乾杯。

美味しい。
のだけど、なぜ、海も湖もそれなりに遠い(つまり海鮮が取れない)ソアヴェで白ワインなの?

私の現時点での仮説ですが、

・この地域はかつて熱帯の海の底であり、何百万年もかけて蓄積された石灰岩の厚い層がある
 →地形的に海の要素
・ヴェネツィアの支配下にあった
 →歴史的に海の要素

あたりが理由ではないかしら。

ディナー

それでは、食事が運ばれてきます。

前菜は、バッカラ。

ヴェネト州ですから、名産のバッカラを、と思って選んだら、干し鱈ではなく、生のバッカラ。ややフランチェーゼ風。でも、タラはタラ。日本人が落ち着く味でした。

写真取るの忘れてしまったけど、海鮮のフリット・ミストも上品で素晴らしい仕上がりでした。


プリモは海鮮のスパゲットーネ。

出汁がたっぷりスパゲティに絡んで、これは文句のつけようがなく、Ottimo.

最近気づいたのですが、この手のパスタが大好きなのです。日本人の血なのか、この頃、本当に美味しいと感じるのです。


ドルチェは、ティラミスで。

ヴェネトですから。お膝元のティラミス、さすがです。


次の日、レストランにて

社長に、私の「#マンマを訪ねて3000里」の話をすると、アイデアを気に入ってくれて、このレストランに早速に話を付けてくれて、なんと次の日の朝、特別に仕込みに入らせて頂けることになりました。

イタリアで、レストランの厨房に入るなんて、はじめての経験。

エプロンを持って行くと、小さな厨房に迎え入れてもらいました。

最初はシャイ気味だったのに、質問を沢山して喋っているうちに、最後はやれ写真を一緒に撮って欲しい、やれインスタのアカウントだ、と、仲良くなりました。

感動したのは、レストランのホールは「舞台」だということ。

朝から蒸し暑くて狭い厨房で皆んな必死に仕込みをしてて、ランチタイムが来て、お店を開けると、この日はじめてのお客さんが入ってきました。
厨房からホールを覗くと、「あぁ、ここは舞台なんだな」と思い、胸が熱くなったのです。

ピアノの発表会もチアのステージも同じ。

流した汗は、お客さんからは直接見れないけれど、その努力は舞台で試されるのです。


今度はオーディエンスとして

ランチは、もちろんお世話になったこのお店で頂きます。

その前に、一旦、アペリティーボで外に出て、町の中心の建物でアペリティーボ。

同じソアヴェなのに、全く違う。品種は同じでも造り方でこんなにも違うのですね。

では、ランチにお店に戻ります。今度は、オーディエンスとして。舞台を観に来た客として店に入ります。

豪華な舞台。でも、仮面舞踏会のよう。まだまだ発展の余地がありそうです。

パスタもドルチェも美味しかった。ごちそうさまでした。

「ソアヴェでソアヴェを飲みたい」と言っていたのが実現!予想外のことが沢山起きましたが、とても楽しかったです。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?