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『人間失格 太宰治と3人の女たち(2019/蜷川実花)』を観ての感想

忙しさにかまけて、noteをまったく投稿できていなかった。頭の整理にもなるから、定期的に投稿したいものです。

さて。今回はAmazonプライムにて鑑賞。
蜷川実花さんの監督作は、『Diner ダイナー』に続いて、観るのは2作目。

蜷川さんの作品なんだから、本来は映画館の大画面で、その映像美を楽しむべき。(ネットでの評価もそこに集まっている印象)

とはいえ、自宅でも楽しめました。

以下、楽しめたポイント(ネタバレなしで)。

1.色使い

これは蜷川イズムが間違いなく色濃くでるポイントの1つ。
曼珠沙華の赤、太宰の書斎の青、オペラ会場の赤紫、バーの緑、トンネルから見える海の青、曽我梅林の梅のピンク、庭の菖蒲の紫、などなど枚挙にいとまがない。

2.花々

1.とも重なるが、曼珠沙華、梅、菖蒲、白い藤、椿など、花々が印象的に使われている。

3.洋服、リネン、壁紙の柄

これまた、蜷川イズムが随所に感じられる。
バーの個室の壁紙とか、静子のベッドルームの感じとか。

この3つが一番かなあ。
これこそ、この監督作品を楽しむべきポイント。

役者さんでいうと
表面的には強い妻を演じる宮沢りえさんが一番印象には残った。
我々が一番感情移入できるのはこのキャラクターだろう。

そして、愛人の一人の富栄を演じる二階堂ふみさん。
彼女は、『ヒミズ (2011)』『私の男 (2013)』『地獄でなぜ悪い (2013)』『翔んで埼玉 (2018)』などで、強烈な彼女を見ていただけに中盤までは不満を感じていたが、ちゃんと後半に見せ場が用意されており、溜飲が下がった。

ちなみに、登場シーンは少なかったが、バーのマダムを演じる壇蜜さんにはクラクラさせられた。もしかすると登場時間が短いからこそそう思えたのかもしれないが。なお、バーのカウンター上にある野菜や果物の色合いも美しい。


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